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ラミルはカイルにあるカーズの店を尋ねた。
店内にカーズの姿は無く、しばらく店の中を見て回っていると店員に声をかけられた。
「いらっしゃいませ、どのような物をお探しですか?」
ラミルが振り向くと、愛想の良い女性がラミルに笑顔を見せる。
「ラミル様ではありませんか、わざわざお越しいただかなくても、ご連絡をいただければ王宮までお届けしますのに」
「いいえ、今日は別に買い物に来たわけではないのです、カーズさんはいますか?」
「ただいま買い付けに行っていて本日戻る予定になっております、まもなく戻ると思いますのでお待ちいただけますでしょうか?」
「そうですか、それでは少し町を歩いてきます。戻ってきたら、また来ると伝えてください」
「かしこまりました、必ずお伝えいたします」
ラミルは店を出て町を歩いた。
カイルにはカーズが経営している店が多く、昔よりもさらに活気のある町になり、かつてのエストよりも人通りが多くなった気がする。
「ラミル、ラミルじゃないか、何やっているんだ、こんなところで」
その声に振り返ると、買い付けから戻ってきたカーズだった。
「さっき君の店に行ったんだ、ちょっと話があってね」
「そうか、ちょうど良かった、俺も話があったから後で王宮に行こうと思っていたんだ」
2人はカーズの自宅も兼ねている店へと向かい、中に入ると一番奥の部屋に通された。
「ここなら誰かに話を聞かれることはない、重要な仕事の話をする時のために作った部屋なんだ」
「それにしてもすごく大きな店だな、商売が成功して良かった」
「まあな、でもあの時ラミルが魔王を倒してくれたおかげだよ」
久しぶりの再会に少し昔話をしたが、ラミルがわざわざ出向いてきたことが気になったカーズが話を変えた。
「ところで、俺にわざわざ会いに来たのは、何か話しがあったからだろ」
「うん、でもいいよ、顔が見られたし、元気そうで商売もうまくいっているみたいで安心した」
「おい、何を遠慮しているんだよ。どうせ神の戦士のことだろ、それとカレルのこと」
「何で知っているんだ」
「俺はそのカレルに買い付けに行っていたんだ」
「何だって?いつの事だ、カレルに行ったのは」
「10日前から5日間ほどカレルの王宮のあるカレイドの町に滞在して買い付けをしてきた」
「カレルは滅亡していないのか?」




