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神の戦士の兵士たちはそれを深追いせずにラミルたち4人だけを見ていた。
「貴様らたった4人で何が出来る、もうじきデルダからの兵も来る。お前たちに勝ち目があると思うのか?大人しくレイラを返せ、そして私に忠誠を誓え、そうすれば命は助けてやるぞ!」
ダルガムが馬上で笑っていると、ラミルは小声で3人に指示を出す。
「ロザイル、カーズ、まず僕はナナを城へ移す、奴らに君たちの術がどれだけ通用するかわからないが、少しだけ時間を稼いでくれ」
「わかった」
「シール、お前は雑魚ども相手に接近戦で勝負してみろ、兵士たちは呪術を使えないから試練の間で見せたお前の実力を奴らに見せてやれ!」
ラミルは怒りを全て剣に集中し、健人もすぐそれに同調すると、瞳が青く輝きだし、全身の毛が逆立っていく、髪が金色に変化すると右手に握り締められた太陽の剣が真紅に輝き、王の鎧の胸と額に刻まれたジゼル王家の紋章が金色に輝く。
(いくぞ、健人)
(ああ、まずはあのくそ野郎だな・・・)
ラミルは踏み出した、まるでデルガを使って瞬間移動をしたかのような速さでナナの側へ移動すると、ヘルの首をめがけて左手の剣を横に振り払った。
ヘルはわずかにその殺気を感じて大きく下がってラミルの剣をなんとか避けることが出来たがナナを手放した。
ラミルはすぐにナナを抱え上げて城壁近くへと運ぶと、その隙にヘルはダルガムたちのもとへ逃げるように移動した。
ロザイルもカーズも、それぞれの神器を使って敵兵に向かってフィスドやバルドでラミルを援護するように攻撃を開始する、シールはラミルには遠く及ばないが素早い動きで敵兵に接近して接近戦を開始する。
ラミルはナナの亡骸をジクーズに預けた。
「ナナはどうかこのままにしておいてください」
「わかった、何もできずにすまん」
深く頭を下げるジクーズに首を横に振った。
「気にしないでください、彼女の意思でやったことでしょう、誰のせいでもありません」
そう言ってジクーズに頭を下げて素早く敵の近くへ戻ると、そこにはヘルとサムが待ち構えていた、ラミルはヘルの顔を見て目つきを鋭くし、剣を構えなおす。
「この前は油断したが、今度はそうはいかない」
サムがラミルを見てニヤリと笑いながら言うと、ヘルも嘲笑った。
「おまえも愛しい恋人のもとへすぐに送ってやる、覚悟しろよ」
ラミルは太陽の剣を鞘に収めて右手に王の剣を持ち替えた。
「お前らの薄汚れた血でこの神聖なる太陽の剣を汚すこともない、今から本物の王家の力を教えてやるから、とっととかかって来い」




