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ラミルの悲しみが全て怒りに変わった、ゆっくりと2本の剣を抜くとナナの側に立つヘルを睨みつけて大声で叫んだ。
「おい、てめえらよ」
その一言にロザイルとカーズがラミルを見た。
「その汚い手をすぐに離せ、おら、早く離せって言ってんだ、てめえ、なんてことをしてくれたんだ、もう許さねえぞ、絶対に許さねえ、これから、てめらにほんものの恐怖ってもんを味合わせてやる、覚悟してかかってこいよ」
いままで聞いたことのないような荒々しいラミルに口調にアルムの戦士たちですら驚いている。
「てめえら・・・てめえらは本当に、本当にやっちゃならねえことをやっちまった、覚悟、出来てんだろうな、この俺を本気で怒らせたことを後悔しろよ、ただじゃ済まさねえからな」
ラミルの口調にシールも驚いている。
ロザイル、カーズ、シールの3人は武器を構えると、ロザイルがシールに指示した。
「シール、これから戦うラミルを良く見ておくのだ、そして覚えておけよ、あの乱暴、いや、いままで俺も聞いたこともないほどの乱暴な口調だ、ああなった時のラミルは絶対に敵に回したくないと思わせるほどに強い、おそらく俺でさえ見たこともないほどかもしれない、ここはラミルに任せて俺たちは奴らの隙を見てナナを確保して、戦士たちと合流するぞ」
「はい」
するとラミルが大声を上げた。
「ジクーズ様、全軍を城壁の中へ撤退させてください。ここに居ては私の戦いに巻き込んでしまいます、危ないですから今すぐ撤退してください」
「しかし・・・」
ジクーズも返したが、すぐさまラミルは神の戦士たちを馬鹿にするように叫んだ。
「こんな奴ら、我々4人で十分です、さぁ早く町の中へ」
遠くだがはっきりと見える怒りに満ちたラミルの顔、そのラミルの脇を固める2人の聖戦士、そして今までラミルが纏っていた鎧を着けているシールを見て、ジクーズは決断した。
「わかった、あとは頼んだぞ!よし、我々は撤退し町への侵入を防ぐのだ!」
アルムの兵士たちは撤退を始め、ヘルの側に置かれたナナや多くの兵士の亡骸を残して、傷を負った者たちを運びながら城壁の中へ下がっていった。




