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試練の間の扉が開き、シールは再び部屋の中に入ってきてレミルの前に跪いた。
シール、これがそなたのための剣、風の剣だ。
「風の剣・・・私は呪文を知りません、その剣を使うと呪文が使えるようになるのでしょうか?」
心配しなくても良い、この剣を使えば自然と呪文が使えるようになる。
シールは風の剣を見た、その美しさと軽さを実感してから鞘に収め、左腰に着けた。
それからラミル、お前が着けている鎧はシールに与えよ、そなたには別の鎧を用意してある。
ラミルは武具を全て脱いでシールに渡すと、すぐにその鎧をシールが身に着けていく、ラミルには少しきつくなっていた鎧だが、ラミルよりは細身のシールにはちょうど良かった。
ラミル、右に置かれた箱を開けよ、そなたのための鎧が入っている。
ラミルが箱を開けると、そこには真紅に輝く鎧が入っている。
色は真紅だが、それもセラムで出来ている。
ジゼル歴代の王だけが身に着けることを許された『王の鎧』だ。
「王の鎧・・・」
ラミルは鎧、兜・・・と全てを身に着けた。
大きさもちょうど良くなっていて、少しきつかった鎧に比べて動きやすく、兜の額の部分と鎧の胸にはジゼル王家の紋章が刻まれ、紋章のところは金色に輝いている。
ラミル、今、奴らにこの建物の周りは取り囲まれている。
シール、デルガを使ってジゼルの入口へ移動しろ、そこに仲間が待っている。
「呪文ですか?私が使えるのでしょうか?」
先ほど兵士と闘っているときに、すでに術をお前の体に刻んでおいた。
あとは気持ちを集中して唱えるだけだ、ラミル、シールよ、力を合わせて、ジゼルを汚す者を倒してくれ・・・
レミルの姿が消えた。
(レミルの言った仲間って誰だ?)
(わからない、行けばわかるさ)
「シール、行くぞ!」
「ラミル様、よろしいですか」
シールは集中した、頭に呪文が浮かんでくる。
ラミルはシールの肩に手を置いて目を閉じた。
「デルガ」
2人の姿は試練の間から消え、馬を繋ぎとめておいたジゼルの入口の門に移動した。




