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シールは言われたように集中して、冷静に相手の出方を見て、全く隙を見せていない。
(よし、いいぞ、まずは相手の出方を見るんだ・・・冷静に)
まず2人の兵士が襲いかかってきた。
数日間ではあるが重い剣で鍛えていたシールには、その鋼の剣でさえも軽く感じるのか、剣を使って軽々と兵士の攻撃を弾きかえした、始めての実戦とあって表情に余裕は感じられないが、焦っている様子もなく、大きく深呼吸してすぐに呼吸を整えると、次の攻撃に備えている。
シールから攻撃を仕掛けないので兵士が次々と攻撃してくる。
今度はシールも兵士の攻撃をかわしながら素早く反撃を試みたが、兵士はシールの攻撃をいとも簡単にかわし、シールが振り回した剣が空を斬る。
シールは落ち着こうともう一度大きく深呼吸して右腰の位置に両手で剣を握り、健人が見せた構えで剣を構えた。
(シールの奴、あの構えで戦えるのか?)
(ラミル、心配ないと思うよ、シールには相手の動きがちゃんと見えている。それにあの構え、僕たちが見ていないところでちゃんと練習していたようだ、構えに無駄がない)
シールが妙な構えをすると、兵士たちも剣を構えなおして仕掛けてくる。
シールは兵士の攻撃を見切ったように最小限の動きでかわすと、素早く左手が閃き、兵士の胴を切り裂いて幻が消える。
(ほらな、鍛錬の成果がちゃんと出ている、動きも結構速いし、何より無駄がない)
シールは最初の兵士を倒すと、さらに落ち着いたのか動きも格段に良くなり、そこからは次々と兵士を倒していって最後の1人と向き合うと、剣を左腰に構え直して逆手で剣を握った。
(あれをやってみる気だな)
(何を?)
(俺が見せたあれだよ、もちろん見様見真似だろうが、実戦で使ってみるようだ)
(無茶だよ、今までだってやったことないのに)
(でも、格好は様になっているぞ、実際に左腕よりも右腕の方が元々かなり鍛えられているから、うまくいくかもしれない)
兵士も慎重にシールの動きを見ていて、互いにじりじりと間合いを詰めながら剣を振り出すタイミングを計っているようだ。
先に自分の間合いに入った兵士が動いた、剣を振り上げていっきに間合いを詰めたが、シールは兵士の右側へうまく体を移動し、その横をすり抜けるようにしながら右手を振り伸ばした。
(決まったな)
最後の兵士の幻が消え、シールは大きなため息をついて呼吸を整えると、ラミルに借りていた剣を返して、レミルの前に跪いた。




