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 2人はハン村跡を過ぎ、ようやくジゼルの入口にたどり着いた。

「シール、馬から降りろ、ここからは馬に乗っていると入れない」

 ラミルはシールにジゼルの国跡にかけられた呪術について説明した。

「そのようなことまで出来るのですね、わかりました、行きましょう」

 2人は歩いて王家の家に行くと、儀式の間はまたさらに荒らされている。

「あいつら、またここを探りに来たようだな、それにしても酷い荒らし方をする」

 扉が壊されたままなのでシールとともに儀式の間へ入っていくと、奴らはやはり試練の間のことは知らないのか、扉には気付いていないのか定かではないが、その扉は閉ざされたままだ。

(魔闘士の末裔を連れて来たのに、やはり変化なしか・・・)

 2人が儀式の間を片付けて出て行こうとしたとき、声をかけられた。


 ラミルよ、そして魔闘士の末裔よ、試練の間へ入るが良い。


 2人が振り返ると、閉ざされていた試練の間への扉が開き、中は明るく照らされている。

 ラミルはシールを連れて扉の中へ入っていった、長い廊下を下りて奥の扉を開けると、そこには8年前に見たままの試練の間が残されていて、その中央にはレミルが立っている。

「レミル様、魔闘士のシールを連れてまいりました」

 シールは学校で教わった伝説の聖戦士が立っていることに驚いている。


 ラミルよ、そして魔闘士の末裔シールよ、良く来た。


「レミル様、太陽の剣を再び使うことをお許しください」


 わかっておる、だがその前にシール、お前の腕前を見せてもらおう。


 2人の前に10人の兵士が現われた。

「ラミル様、私はどうすれば良いのですか?」


 シールよ、目の前にいる10人の兵士と戦え。


 ラミルはシールに詳しく状況を説明し、ラミルの持っている鋼の剣をシールに手渡した。

「これを使え、相手はアルムの戦士たち以上の実力を持っている、油断は許されない。これは真剣勝負、いわば実戦だからな」

「真剣勝負?実戦?」

「見えているのは兵士の幻だが、幻だと思って侮って斬られれば傷を負うし、殺されるかもしれん、それでも戦うか?」

 シールは考えた、少し考えたところで受け取った剣を構え、兵士たちを睨むように見つめる。

「やります、これはラミル様の言っていた僕にとっての試練なのですよね」

「そうだ。お前は私との鍛錬で強くなった。臆するな、自信を持て、勝てると思うんだ、そして、絶対に油断するな」

「わかりました」


 よろしい、ラミルは手を出すことは許さん、良いな。


「はい、もちろんわかっています。シール、落ち着いて相手を良く見ろ、集中するんだ」

 ラミルが部屋の隅へ下がると、兵士たちがシールを取り囲んだ。

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