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ラミルは明け方にザハールにたどり着き、門番の兵士に声をかけた。
「兵士試験はいつ行われる?」
「明日でございます、この町には続々と兵士候補が集まってきていますよ」
「そうか、わかった」
ラミルは王宮内の自分の部屋に入って体を休めた。
昼過ぎになって目を覚ますと、すぐに王の間を訪れて経過をアルシード王に報告する。
「サザルで兵士が殺されたという報告は聞いているが、奴らとは遭遇したのか」
「はい、奴らの兵士よりアルムの戦士の方が強いと思われますが、その兵士を束ねる者とはまだ剣を交えていません、呪術を使うようですので、その点では手強いと思われます」
「そうか・・・」
「ところで王様、明日の兵士試験を見学したいのですがよろしいでしょうか?」
「どうした?めずらしいな」
「はい、今回の試験には8年前にシーバで助けた少年がいるのです。その時から兵士になると言っていましたので是非腕前を見たいと思いまして」
「そうか、別に構わんぞ」
ラミルは王の間を出ると、シールが申込みを済ませたことを確認して自分の部屋に戻った。
(ラミル、ザハールには多くの受験者が来ていると言っていたよな?)
(うん、最近は50人ぐらいが受けに来て、多い時でも20人ぐらいしか合格しないんだ)
(結構難しいんだな。それより気になったのは、その中に奴らの戦士や兵士が紛れ込んでいないかってことだよ、明日は王宮の中庭でやるんだろ、要するに剣を持っていても怪しまれない奴らが王宮に大勢来ると言うことだ、しかも王様もその場にいる)
(そうか!奴らにとって、王様の命を狙うチャンスになるんだな)
(そういうことだ、だから明日は王様の近くを離れない方が良いかもしれないぞ)
(なるほど・・・)
(ところで、ラミルはあのとき見た8人の戦闘士らしき男たちの顔は覚えている?)
(全部覚えているよ、それに魔導師、魔法師の顔もね)
(そうか、明日はまず見覚えのある顔を探そう、それから王様や衛兵に事情を説明して、王様の側で見学して警護することにしよう)
(そうだね、とりあえず眠いわけでもないし、少し街の中をうろついてみようか)
ラミルは日暮れまでザハールを見て回ったが、見覚えのある顔や怪しい者はいなかった。




