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 翌朝、村人たちが騒いでいる声で目が覚めた。

 慌てて窓を開けると、窓の外、村のはずれに多くの兵士が見えた。

 兵士たちはアルムの兵士ではなく神の戦士と名乗るジゼルの末裔たちのようだ。

(健人、奴らだ、この前よりも多いぞ、このまま襲われたら村が全滅してしまう)

 ラミルは急いで鎧を着けると村長の家を出て兵士たちの待つ村はずれへ走った。

 そこには百を超える数の兵士が集まっていて、中には鎧を身にまとわない魔導師か魔法師と思われる者もいて、中央には兵士と異なる甲冑を身に着けた8人の男がいる。

 クルアがラミルの姿を見て大声を上げる。

「ラミルよ、ジゼル反逆の王よ、同じジゼルの血を持つ者たちを殺した罪は許されぬ、我らの新しき王となるダルガム様、そして歴代の王たちの名においてお前をこの場で処刑する」

 ウズルの村人たちは村の入口や城壁で、そのようすを眺めている。

「おい、ラミル様ってジゼルの末裔だったのか、どおりで強いわけだ」

「だけど反逆の王ってことは、ジゼルの王家の末裔ってことか?」

 村人たちの間でざわめきが起こり、ラミルと兵士たちのようすを見守っている。

「てめえ、確かクルアとか言ったよな、その中にダルガムって勘違いの馬鹿野郎はいるか?」

 すでに怒り心頭の健人がラミルに先立って声を出すと、クルアの隣にいた男が声を上げた。

「勘違い野郎とは失礼な奴だ。どうやら口のきき方も知らんようだ、とてもではないが王にふさわしいわけがない」

「なんだ、ちゃんと聞こえてねえのか?誰も勘違い野郎なんて言ってねえ、もう一度言うから良く聞いておけよ、勘違いの馬鹿野郎って言ったんだ」

「き、貴様・・・」

 健人は何が頭に来ているのか、相手をかなり挑発しようとしている。

(健人・・・どうしたんだよ)

(ラミル、ここは僕に任せてよ、ちょっとくらいは活躍しないと呼ばれてきた意味が無い)

(わかった、じゃあ今度は健人の実力を見させてもらうよ)

「そうか、その隣でわめいている奴が、大馬鹿勘違い野郎のダルガムって奴か、どれどれ、その汚ねえツラ見せてもらうとするか、今からそっちに行くから大人しく待っていろよ」

(健人・・・相変わらずなんだね、その挑発のしかたは)

 ラミルがゆっくりと歩いていくと、敵兵たちは剣を抜いて攻撃態勢に入る。

「いいかてめえら、雑魚どもは黙って見ていろ、手を出してきたら命の保障はねえぞ。だが、ここで死にたい奴は相手になってやるから、どんどんかかって来い」

 兵士たちは剣を構えたが、健人の言葉だけですでに動けなくなっている。

 ゆっくりと歩いて健人はダルガムの顔が見える位置で立ち止まると、2本の剣をいっきに抜き、剣先を下に向けたまま腕を拡げた。

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