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ラミルは手掛かりを求めて村長の家へとやって来た。
「何度もすみません。しかしジゼルのこととなると、他に頼れる人がいないので」
「気にしないでください、ところでお食事は?」
タイミングよくラミルの腹が鳴った。
「サラ、ラミル様に食事を用意しておくれ」
奥の台所からサラの明るい返事が聞こえた。
「ところで何をお知りになりたいのですか?」
「我々は魔闘士の末裔を探さなければならなくなりました」
「魔闘士!?・・・知っておりますが、魔闘士の末裔がこの世に生きているか」
「数が少ないのですか?」
「はい、魔闘士は戦士の中でも特別に魔力を使うことのできる戦士です。普通の戦士も多少の術を使うことができますが、魔闘士は魔法師、魔導師が防御系の術を使うのに対して攻撃系の術を得意とし、また剣の腕前も戦士の中では群を抜いて優れた者だったそうです」
「なるほど」
「しかし魔闘士は元々数が少ないうえに、他の国との争いの際には常に先頭に立っていましたから、死んでしまう者も多かったようで末裔がいると言う話を聞いたことはありません」
「そうですか、わかりました」
「ご存知のように8年前に滅亡したシーバはジゼルの末裔の村でしたから、そこには居たかもしれません。あとはアルムだけでも各地に末裔は住んでいると思いますので、1つずつあたるしかないかもしれませんね」
「あまり時間が無いのに・・・でもしかたないですね」
「お役に立てなくて申し訳ありません」
「いいえ、魔闘士のことがわかっただけでも収穫です、ありがとうございました」
「今夜ももう遅いですから泊まっていかれませんか?石盤について少しだけですが、わかったこともありますので」
「そうですか!ではそうさせていただきます」
ラミルはサラの用意してくれた食事を済ませ、サラが片付けをして部屋に入っていくのを確認すると村長と石盤について話しをした。
「まずクイークですが、この天地の神の力というのは、大地の剣の本来の力のようです。攻撃系呪文にハルスという竜巻を起こす力を持っていますが、ハルスが剣先に発生した状態で、剣を地面に突き刺すことで、周囲の大地を揺るがし、地面を引き裂くことができるようです」
「地面を引き裂く?そんなことをしても平気なのですか?」
「引き裂くと言っても、敵の足元だけで、それほど大きなものではないようなので、大丈夫でしょうが、町の中などでは使わない方がよろしいでしょうな」
「なるほど」
「次にメルですが、人は呼吸をしています。呼吸するための空気は森の木々の力であり、森の精霊によって作り出されるものと考えられているので、敵の周りの空気を無くすことで呼吸ができなくなり死の休息を与えるようです」
(ラミル、それは酸素と言って、木々が太陽の力を借りて作り出すものなんだ。人が生きていくためには酸素と水が必要不可欠で、敵の周囲の酸素が無くなると生きてはいられない。でもこれも周囲に敵じゃない人がいると、その人も巻き込む危険性があるから注意が必要だな)
(ふ~ん、そうか、わかった)
「リバエスについては意味がわかりません。しかし、レミル様がムーラ様の魂を蘇らせたことがありましたよね?それではないかと思っているのですが、詳しいことは全くわかりません」




