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ラミルは魔王との戦いの後、戦士の称号を王様に預けて学校に戻っていた。
突然体の中に現れた健人の影響でDarkを読むことになり、戦士となって王宮で様々な本を読んでアルムの王家のことや国の歴史だけでなく、他の多くのことにも興味を持ち、卒業までの1年間は今までの遅れを取り戻す勢いで勉強した。
もちろん剣術では一番重い剣を使い続け、魔王との戦いの中で健人から学んだ構えや剣の捌き方、足の運び方などを取り入れ、自分なりに新たな剣術を生み出していった。
卒業した翌日、サーたちに作って貰ったセラム鉱石で出来たあの鎧を身に着けると、左腰には戦士として復帰するラミルのためにラシンドが仕上げた新しい鋼の剣を下げた。
「父さん、母さん、レイラ、また王宮の戦士として行ってきます」
「ラミル、父さんは心配していないが、しっかりやるんだぞ」
「ラミル、体に気をつけるのよ、ナナちゃんによろしくね」
「お兄ちゃん、いってらっしゃい」
「じゃ、行ってくる」
ラミルは多くの村人たちにも見送られ、迎えの兵士が連れてきた馬に荷物を付けた。
「ジラル様、お久しぶりです」
迎えに来たジラルに頭を下げる。
「また一回り体が大きくなったみたいだな、さすがに鍛錬は怠っていなかったか」
ラミルはその言葉に頷くと馬に跨り、再び両親とレイラを見て軽く会釈をして馬を進ませた。
ラミルたちがザハールに着くと、そこでは多くの街の人がラミルを出迎えた。
「ラミル様、お帰りなさい」
「貴方様が戻ってくるのを待っていました」
若い女性からの黄色い声も時折聞こえてくる。
「さすがに英雄の帰還とあって、すごい歓迎ぶりだな」
ジラルがラミルを冷やかすように言うと、ラミルは少し恥ずかしそうに照れ笑いを返し、そして出迎えてくれた多くの街の人たちに手を振って応えた。




