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「村長、私がここへ来たのは、あの剣のことを伺いたくて来たのです。私が8年前に村長に持っていて欲しいと渡したロムさんが作ってくれた剣、あの剣は今どこにありますか?」
「あの剣ですか、あれでしたらひび割れたままですが、もちろんこの家に大切に保管してあります。すぐに持って参りますので、しばらくお待ちください」
村長は奥の部屋へ入って行くと、白い大きな布に包まれた剣を持ってきた。
布を取ると青白く輝いていて、その輝きは何一つ変わっていない。
「セラム鉱石で出来ていますから錆びることはありませんが、もちろん手入れもしてあります」
「良かった・・・」
「この剣がどうかしたのですか?」
「実は・・・」
ラミルは神の戦士のことや、妹のレイラが連れていかれたことを話した。
「ジゼルの末裔たちがなんと言うことを!レミル様に縁のある方の妹を連れ去るとは」
「カーズが言っていたように、もし相手がセラムで出来た剣を持っているとすると、私が持っているこの鋼の剣では歯が立ちません。村長、この剣はあなたに差し上げた物ですが、いまはセラムで作られた剣はこれと太陽の剣しかないのです。太陽の剣はジゼルのある場所に隠してありますが、今それを取りにジゼルへ行って奴らと遭遇することになったら・・・村長はあの時この剣を直すことができると言っていましたよね、もしもそれが可能なら、是非直していただけませんか?そして私に再びこの剣を使うことを許してください」
ラミルは土下座しそうな勢いで床に跪いて頭をさげた。
「おやめください。ラミル様に、貴方様にそのようなことをされては困ります。もちろんこの剣はお返ししますが、直すためにはセラム鉱石が必要です、それをどうしたら良いか」
(ラミル、それなら僕に良い考えがある)
ラミルと入れ替わった健人は、持っていた盾を差し出した。
「この盾を半分ほどの大きさにして、左腕に付けられるようにしたいのです。ですからこの盾を削り、その削った鉱石を使って剣を作り直すことはできませんか?」
(なるほど・・・)
「わかりました、やってみます。ただし1人で両方を作り変えるとなると、数日間かかってしまいます。できるだけ早く仕上げようと思いますが、時間をいただけませんか?」
「はい、できるだけ早くお願いします・・・と言いたいところですが、村長にお任せします。ここへ来る前にサザルを通った際に力の強そうな男をここに来させるように頼んでおきました。もちろん私にも何か手伝うことがあれば遠慮なく言ってください」
「わかりました、できるだけ早く仕上げます。今夜はもう遅いので明朝早速かかりましょう」
その夜、ラミルは懐かしい部屋に通されて移動の疲れを癒した。




