#7 初めてのモンスター狩りと初めての契約 2
レッドウルフ…確か本では危険度が10段階中7のモンスターで群れで行動する習性があり、襲われると骨まで食べる…
こわっ!
ちょっとまって!?ここ弱いモンスターしか居ないんだよね!?
リトの目を見ると、あっちも予想外の出来事で混乱してるようだ。
とりあえずここは…
ブォン!
俺はレッドウルフの目めがけて地面の土を投げた。
少しでも目をくらませられればよいのだが…
「キャウンッ!!」
成功!!
「リトさん今のうちです!逃げましょう!」
「!?、ありがとうございます!」
俺達は来た道を必死で逃げた。逃げまくった。
よしここくらいまで来たらよいだ…
「ガルルルル」
早いよ来るの!!
しかもなんか怒ってるんですけど!?
…しょうがない
「リトさん、姉様、後ろに下がっていてください。」
「レオン様!?危なすぎます!お強いとはいえレッドウルフは!…」
「いいから見ててください。」
俺は笑顔でリトさんの方を見てそう告げ、またレッドウルフに目を向けた。
さて、今の俺がどこまで通用するかやってみよう。
“あれもあるしな”
「ハアアッ!」
俺は剣を構え、姿勢を一気に下まで下げた。
「あの構えは…」
やはりリトさんには分かったか…
俺は今剣の流派の一つ、天竜流という流派の構えをしている。
剣の流派は、この世界には数え切れない程あるが、天竜流を使うのは片手で数えられるぐらいしか居ない。
それもそのはずで、取得するには最低15年かかると言われているからだ。
そんな流派をどこで取得したて?
もちろん独学だ。
神様は人より成長が早いと言っていたが、4カ月前、リトさんに流派について教えてもらい、興味が沸いたので天竜流について載ってる本を読んだだけで、さらにたったの2日で取得できてしまったのだ。
神様、やり過ぎじゃない?
ただ、今はそんな事考えてられない。
集中しろ。相手の行動を予測しろ。今の環境、天気、近くにいる生物、ありとあらゆることを把握しろ。
「ガルルルル…ガァーーー!」
「ハァ!」
シャキッ!
手応えはバッチリだ。
レッドウルフは、一瞬にして首と胴体が真っ二つになり、その場に転げ落ちた。
「レオン様!」
「レオン!」
「レオン君!」
リトさんは興奮した目でこちらを見ており、姉様達は何が起こったか分からず、目をキョロキョロさせていた。
「すごいです!レオン様!天竜流なんて自分生物では初めて見ました!」
「天竜流!?」
名前を聞けば、ルア姉様には分かるらしい。
「いつその流派覚えたんだい!?まだ八歳だよ!?」
「う…それは…」
2日で覚えたなんて言えるわけがない、
どうすれば…
考えていた直後、背後から突然声が聞こえた。
「今のは天竜流か?少年。」
「えっ!?」
びっくりしながら後ろを振り向くと…、そこには一匹の毛並みが緑色のまた狼が居た。
「モンスターが喋った!?」
リトさん含め、姉様達もびっくりしている。
みんなの反応の直後、その狼は俺に対し
「我はフェンリル。強き少年よ、私は君に頼みがありここへ来た!」
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
今までの書き方は少し読みづらいかなと感じたので、行を少し多めに空けております。
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