#6 初めてのモンスター狩りと初めての契約 1
先日で八歳になった。
八歳の誕生日として、両親から新しい剣をプレゼントされた。
正直フォード家は、もちろん平民よりかはお金はあるが、貴族としてはお世辞でも、ある方では決してないのだ。
しかし、俺が貰った剣はわざわざ王都の職人に頼んで作って貰った物らしい…
…一生大切にしよう…
その剣を持って俺は今、リトさんとレア、ルア姉様と共に、ネルガの森に初めてのモンスター狩りに来ていた。
剣の訓練の途中経過として、自分の実力を計るため来ているのだが、俺とリトさんだけでは心配だと姉様達が父に物申してついて来た。
こう見えて姉様達は剣に関しては天才と言ってもよい実力だ。
…正直負ける事はないと思うが…
「レオン様はとても優秀な実力で私より強くなられてありますが、モンスター狩りやギルドのクエストなど受ける時、なめているととても痛い目に遭ってしまうのでしっかり気を抜かずに…」
そう、俺はこの一年でリトさんの実力を上回っていた。
リトさんより上てことは姉様達よりも実力は付いたという事なのだが…
「レオン!何かあったら私の後ろに逃げてきてね!」
「レアは弱い。レオン君、私の方が強いから何かあったらしがみついてきて」
「ルアずるい!てか、力だったら私の方が上でしょ!」
「技術なら私が上。脳筋より私の方が正確に立ち回れる。」
「誰が脳筋だーーー!!」
「お嬢様方、もう森の中なのですから静かになさってください。」
リトさんも大変だなとつくづく思うよ…
それにネルガの森は弱いモンスターしか出てこないが、舐めてるとゴブリンやオークの群れなどに囲まれてしまう。それは厄介だ。
なるべく慎重に進みたいところだが…
ガサッ
?
「リトさん、あの草の後ろ…」
「はい、何か居ますね。」
ガサガサ
「近づいてきてます。結構でかいです。気をつけてください。」
ガルルル
!?
草むらから出てきたのは一匹の狼だった。
その狼は威嚇してるようにこちらを見てる。
可愛らしいなと昔日本で飼ってた犬を思い出していたが、リトさんや姉様達は顔が真っ青だった。
「な…なんで…」
ルア姉様が言葉を詰まらせながら緊張気味に言っていた。
「逃げてください!レオン様!お嬢様方!」
「ど…どうしたのですか?」
俺はまだ状況が把握できてなかったが、ルア姉様が
「レッドウルフだよ!レオン君!」
と叫んで教えてくれた
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