#0 最強警察官の異世界転生! 後編
張り込み開始2時間が経過した。
俺と新人のもこの時間程度ではまだまだへばってはいなかった。
そしてさらに30分後に…
「出てきた。捜査対象の坂口だ。」
俺達は暴力団幹部と思われている坂口という相手を捜査していた。
身長170後半から180前半で半袖短パンからはみ出てる手足からは岩かよと思わせるような筋肉でかなりがたいの良い中年くらいの男がアパートの107と書かれた札がある部屋から出てきた。
「車に乗ったら俺達も見失わないようについてくぞ。」
「分かりました。」
俺達二人はその坂口という男を注意深く監視していると、青い小さな車に乗る手前で、バッグから小さな黒い物を出していたのが見えた。
あれは…
「知也!拳銃だ!!取り押さえるぞ!!」
「!?」
その黒い物が何か分かった瞬間俺は大きな声で知也に告げ車を降りらすぐさま男のところに向かい携帯していた拳銃を取り出して
「警察だ!!大人しくその武器を手からはなせ!!」
俺が怒鳴ってそう告げると、男はビックリしたように持っていた拳銃をはなした。
「一緒に所まで来てもらう」
そう告げた知也が男に近づいていったその時だった。
男が出てきたアパートの部屋からもう一人の男が銃を知也に構え向けていたのだった。
「知也!危ない!!」
体が勝手に反応した。
俺は走って向かい知也を突き飛ばして。
「賢也さんッ!!!」
その声と同時にドゴンッと低い男が鳴り響き、俺の意識がとんだ…
現在に戻る
「死んだことは自分でも察しはついていたのじゃろ?」
「はい…」
「察しは付いていたとはいえ、その冷静さとは…」
目の前にいるおじいさんは、可哀想な目をしながら、どこか不思議そうな顔もしていた。
「ははっ、あいつを庇った記憶があり、今俺がこうしてこんな何もない空間に目の前のおじいさんと並んでいるとだいたい察しがつきますよ(笑)」
苦笑しながらおじいさんにそう告げると
「そういえばわしの名前を言ってなかったの。」
おじいさんはコホンッとわざとらしく咳払いした後
「わしは世界をつかさどる神、ロゼフじゃ…唐突だか賢也よ異世界に興味はないか?」
「異世界!?」
突然、自称神ロゼフと名乗る男に非現実的な事をいわれたせいで素っ頓狂な声がでてしまった。神も非現実的なのだろうが、今までのことが記憶にあるせいで、すっかり俺は神ロゼフを信じきっていた。
「異世界て…行けるのですか!?」
「もちろんじゃ、わしが言っておるからの。転生の形になってしまうが、言葉、力、知識全てにおいてわしが保証する。」
「本当ですか!?日本で覚えた対術なども?」
「当たり前じゃ。流石に筋肉などは鍛え直しになってしまうが、力、技術は鍛えてさえくれれば人より早く成長させてやる。」
「やった!!もちろん…もちろん行きます!……ですが何故俺にこんなにも?」
舞い上がっていたところで、当然の疑問が浮かんだので質問してみた。
「…わしは、お主のその生き方に感銘を受けておりずっと見ておったのだ。社会を生きるその心意気と紳士的な感情。こんな立派な人間なかなかおらん。こんな形でお主の人生を終わらせたくなかったわしのただのわがままなのだ。」
「だから俺の名前も…最後に問いたいです。あいつは…知也はどうなりましたか?」
すっかり異世界の事で舞い上がっていたが、あいつが気になる。もしかしてあいつもその後…
「あやつは大丈夫じゃ。お主が打たれた瞬間すぐ他の見張っていた警官も飛び出したしの。」
そうか俺ら以外も警官いたの忘れてた!寝不足のせいでこのことすっかり忘れてた。
「さてそろそろ転生させんとこっちも色々忙しくての。」
「分かりました」
お母さん。お父さん。先に旅立って行って申し訳ありません。でも俺はこれから第二の人生を歩もうと思いますのでどうか心配なさらないでください。
知也、立派になって異世界でまた会おうぜ!…やべこれじゃ死んでくださいと一緒か…
「準備はよいか?」
コクッと一回頷いた
「では、第二の人生に幸運を…」
その言葉と同時に俺は光に包まれた。
前編で全部言った気が…
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