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オフステージ(惣堀高校演劇部)  作者: 大橋むつお
103/156

103・八重桜の教育的手腕・1

REオフステージ (惣堀高校演劇部)


103・八重桜の教育的手腕・1 






 無い知恵を絞った。



『夕鶴』の登場人物は以下の通りや。



 与ひょう(傷ついた鶴を助けてやるお百姓) 

 つう(与ひょうに助けられた鶴の化身)

 そうど(与ひょうをそそのかし、つうに千羽織を織らせる) 

 うんず(そうどの仲間の小悪党)

 こどもたち



 字面で見ると、こどもたちというのはモブキャラで、ほんの添え物。



 せやから、どうとでもなると軽く考える。



 軽く考えて、そこいらの知り合いに声をかけて本番だけ舞台に立ってもらおうと思った。


 ところが八重桜に言われて1/20の舞台図を書いて1/20の役者を配置してみると……暑苦しい。


 与ひょうやつうと変わらん体格の子どもたちが四人も五人も舞台に出ると、もう、なんちゅうか言葉が無い。


 俺のソウルフードである冷やし中華に例えると、主役である中華麺よりもゆで卵とかキュウリとかが幅を利かせてる感じ。


 冷やし中華の上に、まるまる一個のゆで卵とキュウリ、トマトも焼き豚もマルッポ入ってたら……これは完全にアウト。



 う~ん(-_-;)



 演劇部に入って、こんなに芝居の事を考えたことは無い。


 う~~ん(-_-;)

 

 長年歩いた通学路、目をつぶってても歩ける道やのに、事故に遭いかけた。


 わっ( ゜Д゜)!!


 目の前に三輪車に乗ったガキが横の道から飛び出してきよった。


「ビックリするやろがー!」


 怒ると、三人のガキはケタケタ笑いながら行ってしまいよった。


 三輪車やと背丈が半分になってしもて、とっさには視野に入れへんのや。


 まあ、近所のガキなんで怒っても効き目は薄い。追いかけてカマシたろとも思たけど、その時思いついた。



 せや、三輪車や!



 子ども役を三輪車で登場させたら背丈は半分、ペダル漕いで動くから、小回りきくしチマチマとした動きは子どもらしいやんけ!


 それに千歳も出せるんちゃうやろか?


 車いすの方が三輪車よりもかさ高いけど、ちょっと大きめのオネエチャンいう感じでええことないやろか!?



「先生、アイデアです!」



 あくる日、さっそく八重桜に提案した。


 ちなみに、八重桜の事を――先生――と呼ぶのは、めっちゃ久しぶり。いつもは――あのう――で済ましてる。


「うん、それはいいアイデアね」


 まず誉めてくれた。八重桜でも褒められると嬉しいもんや。でも、これは教師としての教育的配慮やった。


「ダンス部が小道具の三輪車持ってるから、ちょっと借りてためしてみよう」


 演劇部一同で三輪車三台を持って体育館の舞台を目指した……。




☆彡 主な登場人物とあれこれ


小山内啓介       演劇部部長

沢村千歳        車いすの一年生  

沢村留美        千歳の姉

ミリー         交換留学生 渡辺家に下宿

松井須磨        停学6年目の留年生

瀬戸内美春       生徒会副会長

ミッキー・ドナルド   サンフランシスコの高校生

シンディ―       サンフランシスコの高校生

生徒たち        セーヤン(情報部) トラヤン 生徒会長 谷口

先生たち        姫ちゃん 八重桜(敷島) 松平(生徒会顧問) 朝倉(須磨の元同級生)

惣堀商店街       ハイス薬局(ハゲの店主と女房のエリヨ) ケメコ(そうほり屋の娘)


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