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異世界じぃじクエスト  作者: ☆さくら
_第一章_
7/36

07. 勇者に必要なモノ それは入れ歯です

ページを開いてくれてありがとうございます!


最後まで見てくれるととっても嬉しいです。


※ストーリーを進めたいので、情景描写など最低限にしております。時間に余裕がある時に追加を考えていますのでご了承ください。

 命名式から数日後、リスタに呼ばれ応接間に入った。

 中には、見た目若い青年と年輩の女性。

 入れ歯師が訪ねてきたのだった。


 二人は手際良く診察を始める。

 噛み合わせが合う様に型をとり、木を削る。

 歯の材質を決め、木に埋め込んでいく。

 微調整を何度も繰り返し、仕上がった。

 さっそく出来上がりを着けさせてもらった。

 

 ほぅ、いい出来だ。

 おっちゃん、いい人紹介してくれてありがとう!

 これで喋れるし、柔らかい飯ともおさらばだ!

 話す言葉は、なるべく標準語が良いだろう。

 慣れないが印象は大事だ。

 母リスタの為にも頑張ろう。


「お母様、入れ歯師の方々ありがとうございます!」


 突然我が子(ジジ)が話し出し、リスタと入れ歯師二人、執事、使用人達も驚いた。


「ジジちゃん!?」

「お母様、い、痛い。」

 

 ジジは涙を浮かべたリスタに力いっぱい抱きしめられた。

 凄く嬉しいが、見た目以上に力が強い。


「ごめんなさい!つい、嬉しくなっちゃって。」

「お母様、落ち着いて。後でたくさんお話ししましょう。これもう一つお願いできますか?」


 生後間もない子が、喋りだしたらそれは驚くだろう。

 しかも会話ができるのだから。

 赤子が笑ったり声を出すだけで、周りが喜ぶ光景は前世でもよく見てきた。

 だからリスタの嬉しさも少しわかる。


 それから色々リスタが話しをしたがっていたが、まだ最後の処理が残っていたので静かにしていた。

 見た目若い青年の入れ歯師が、魔方陣の書かれたハンカチの様な布を取り出した。

 その上に仕上がった品を置き、手をかざす。

 すると、魔方陣が蒼白く光り始める。


 うおー!キターッ!これ魔法じゃない!?

 勇者がどうとか言ってたから、やっぱりこの世界には魔法があったったい!

 終わったら聞いてみよう。

 興奮すると前世の訛りが出てしまうのは悪い癖だ。


 この魔法はどうやら殺菌抗菌、腐食を防ぐ効果がある気がする。

 何となくそんな感じがした。


「さぁ、お話ししましょう!」


 魔法が施された入れ歯を手に取り、リスタは微笑みかけてきた。

 


 入れ歯師の二人に口止めと支払いをした後、リスタと二人で色んな話しをする事になった。

 家族の事や興味があった魔法について。

 リスタは子供でもわかるよう簡単に教えてくれた。


 余程嬉しいのか、笑顔が絶えず眩しい。

 そんなリスタを愛しくもあり、母としても大好きだ。

 大好きだからこそ、余計な心配はかけたくない。

 生まれ変わってここにいるとは言わず、ちょっと他の子より少し早く話せるだけの老人()を演じる事にしたのだった。

 まだこの世界について無知な状態で、注目されるのは色々と面倒だし、なにより危険だ。

 自分だけでなく、大切な人達まで巻き込んでしまうのが一番恐ろしい。


 何せ勇者の肩書きを背負わされたのだから。

 

 読んで頂きありがとうございます! 


 はじめての作品なので不安はありますが、よろしければブックマーク、応援お願いいたします☆

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