05. 命名式 その2
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テレビ見てたら遅くなりました!いっぽーん!
ここは屋敷の中庭、沢山の綺麗な花が咲き誇っている。
手入れをしているものの几帳面さがうかがえる。
萎れたものが一輪も見当たらない。
そんな中庭にシートが敷かれ、老若男女問わず数十人が呑めや唄えや、ドンチャン騒ぎをしていた。
皆親族らしいが誰一人として顔も知らない。
しかも喋る事の出来ない体で楽しめるはずもなかった。
どう見ても花見だよね?
命名式って言うから、何かこう儀式みたいなのして、聖杯か何かの水飲んだり~とか、神託が降りました~って感じで名前発表するんじゃないかと期待していたのに…。
誰か知らない人達に頭を撫で回され続ける始末。
子供が酒飲み、老人が騒いで走り回っている異様な光景。
誰だよこんなややこしい世界創ったの!
「こんばんは!」
見た目10才位だろうか。
白髪の女の子?この世界ではおばあちゃん?が話しかけてきた。
「誕生おめでとう!もし君が言葉が分かるなら、困った時はアタシを尋ねてくるといい。」
そう言って手を握りしめ少女は立ち去った。
不思議な人だった。
他にも声をかけて来る人もいたが、ほとんどが、隣にいるリスタに話しかけていたからだ。
だいぶ落ち着いた頃、父ムリエが一段高い所から挨拶をした。
「今宵はお忙しい中、我が子の命名式にご列席を頂きまして、誠にありがとうございます!高い所から恐縮ではございますが、挨拶をさせて頂きます。」
屋敷の大きさの割に、謙る言い方である。
多分自分より高い身分の方々に配慮しての事だろう。
どうやら命名式では、身分関係なく平等という意味で地に座り、名付ける子を敬う俗習らしい。
母リスタと共に立つように指示がきた。
当然まだ二人は名前を知らされてないのである。
「母リスタと、神より授かりし二番目の我が子」
二人は軽くお辞儀をする。
「子の名は『ジジ』とする」
ムリエは巻物を取り出しそれを広げた。
拍手喝采と歓喜の声が湧きあがる。
って!?えーッ!?名前『ジジ!?』
どこかの黒猫みたいな名前なん!?
二番目って兄弟いたの!?
元号の出し方と一緒ぉ!
ツッコミどころ多すぎでしょッ!
「これからも、我が子共々ご教授賜りますようお願い申し上げます。今宵は大いに飲み明かして下さいませ!」
父に文句の一つも言えぬまま宴は続き、夜が更けた。
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