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異世界じぃじクエスト  作者: ☆さくら
_第一章_
28/36

28. 祝初クエストクリア

 次の日、ミラナさんがツルギザキに到着した。

 突入前に連絡していたので対応は早く、イリーナさんも連れて来ていた。

 

「ミラナさん、イリーナさん。遠くからありがとうございます!」

「ジジ君、リリーさん、カピさんも無茶なお願いを、ありがとうございました。こんなに早く解決してくれるとは思っていませんでしたよ。」

「色々ありまして~何とか上手くいきました。リリーさんの大活躍のおかげです!」


 ただの猫探しだったはずが、いつの間にやら盗賊と奴隷商人まで捕まえる羽目に。


「お子さんとは会えたんですか?」

「えぇ、無事奉行所で。今は馬車の中で寝ています。お金も戻りましたし、本当にありがとうございました!」

「私が依頼した猫探しのクエスト報酬の件ですが、この書類をギルドに持って行って下されば引き換え出来ますのでお持ちください。色々巻き混んでしまって本当にごめんなさい。そしてありがとう。」


 イリーナさんからクエスト達成のサインが入った書類を受け取った。


「ジジ君、リリーさん、今回の依頼の分。()()()()()受け取ってくれ!」


 そう言うと、ミラナは二人にそれぞれ(カネ)の入った袋を手渡した。

 中には金貨も数枚入っている。


 この世界の金貨の価値は、前世で知ってるファンタジーのどれよりも高い。

 そしてこのカネの意味する所は。


「こんな大金もらぇ、ホグ!?」


 カピが言い終わる前にジジはカピの口をふさぐ。

 何するの!?って目でこちらを見ている。


「そういう事でしたら、遠慮なく頂きます。ありがとうございます!」

「あ、ありがとうございましゅ。」


 報酬に驚いたのか、リリーさん噛んでる。

 また、そういう所も可愛い。


「いやいや、こちらこそ。また何かあれば頼むよ。今日はこれからどうするんだい?ラヴァンナに帰るなら送るが?」

「もう少しこの街を観光してから帰りますので、ミラナさん達は先に戻られて下さい。新しい家族も増えて大変だと思いますので。」

「そうか、わかった。戻られたらまた屋敷に寄ってくれ。詳しい話しも聞きたいからな。」

「はい!」

「本当にありがとうございました。またミミちゃんにも会いに来てね!」

「イリーナさんもお気をつけて!」


 ジジ達四人はミラナ達に別れを告げ、街を散策する事にした。



「いや~凄い報酬っスね~!庶民ではお目にかかれない、金貨まで入ってるっスよ!」

「シー!!声が大きい!」

「ゴメンゴメン!っス、つい興奮しちゃったっス。」

「ほんとに凄いですね!さすがリリー様!」

「みんな、この事は他言無用でお願いしますね!」


 そういうとジジは一掴みシーナへ報酬として渡した。


「こんなに良いんですか?」

「お貴族様には色々あるので、頼みます。」


 そう、色々ありすぎた。

 この異常な額は口止め料だろう。

 今となっては真相は闇の中だが、だいたいの予想はついていた。


 イリーナさんが猫探しを依頼したのは、ミラナさんの計画を知ったからだろう。

 だが見つけ出せず時間経ち過ぎた。

 二人の間に子供が出来ないのに、ペットとの獣人(子供)が出来る苛立ちと嫉妬。

 そこでイリーナさんは獣人を拐う盗賊に依頼し、出来てしまった場合獣人(子供)を消すよう依頼したのだろう。

 だが、それを知った奴隷商人は禁戒を犯した貴族であるミラナさんを脅す事にしたのだ。

 そして別件で潜入していた協会のからの援護もあり、盗賊と奴隷商人を捕らえる事に成功。

 探してた猫も、捕らわれた獣人(子供)も、取られたお金も戻ってきた。

 めでたしめでたし、の様に見えるが。


 獣人を意図して造る禁戒を犯さしたミラナさん。

 その子を売ったイリーナさん。

 心の中は穏やかとはいかないだろうな。


「はじめからミラナさんがちゃんとイリーナさんに相談してから行動すればこんな事にならなかったのにな~。」


 ジジは小声で呟いた。


 罪は金で揉み消す。それはどの世界も変わらないのだろうか__。


「スッキリしないっスね。」

「そう、ですね。まぁ、後は当人達がどう生きるかですから。」


 それから、シーナさんと別れを告げて宿を探すジジ達だった。

読んで頂きありがとうございます! 

とりあえず章管理してみます


続話の活力によろしければブックマーク評価、応援お願いいたします☆

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