20. 白猫の行方
なんか謎解きみたいになってしまった。
戦闘シーンはどこへやら・・。
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イリーナさんに面会する為、屋敷に戻ってきた。
使用人含めて約30名。
多分容疑者はこの中にいるのだろう。
「お忙しい中、申し訳ございません。確認したいことがあってお邪魔しました。」
「いえいえ、ミミちゃんが見つかるのならちょっとの時間くらい惜しみませんわ。どうぞお茶でも飲まれて下さいませ。」
使用人に目で追加を指示するイリーナさん。
紅茶にお菓子、すでにカピの分はなくなっていたがすぐに追加が届いた。
「聞きたいごどって何っスか?」
「食べながら話ししないの!」
「屋敷の中と外、聞き込みしてわかった事があります。人払いお願いできますか?」
「わかりました。」
また目で合図。
余程使用人の質が良いのだろう。
無駄な動きがまったくない。
使用人達が出て行くと目をつり上げたイリーナは口を開いた。
「屋敷にいるのね?」
「ミミちゃんがいるかどうかは分かりませんが、犯人はここの関係者だと思われます。」
「その根拠は?」
「その前に教えて頂きたいのですが、ミミちゃんの鈴はいなくなる前も音が鳴ってましたか?」
「もちろんですわ。居場所が分かるように、特注品の壊れにくいものを着けてますのよ。」
「分かったー!」
「カピ、ちょっと静かにしてて!」
お菓子を食べながら聞いてるカピにリリーが一喝。
「やはり。実は屋敷の外で聞き込みした時に気づいたのですが、みんな口を揃えて見ていないと言われたのです。誰も鈴の音を聞いていないのです。」
「となると怪しいのは屋敷の関係者ね?」
「ミミちゃんは普段から屋敷の敷地にもあまり出なかったのではないでしょうか?だから近所の方々も鈴の音を聞いた覚えがない。」
「……今から一人ずつ尋問しますッ!!」
「ちょ、ちょっと待って下さい!イリーナさん!」
興奮して席を立つイリーナさんをジジが宥める。
が、逆にジジに詰め寄って来た。
「ミミちゃんは生きているんでしょうね!?生きているって言って!!」
そう、最悪のケースを考えたのだろう。
イリーナは目に涙を溜めながら叫んだ。
屋敷内で鈴の音や鳴き声がしないのは、動かなくなったか、居なくなったか。
何らかの事故があって、使用人がイリーナを悲しませまいと失踪した風に見せかけた可能性も無くはない。
イリーナのミミちゃんへの愛情は使用人達も承知している筈だ。
真実はいつも正しいとは限らない。
知らない方が良い事を考えるべきだった。
「イリーナさん。身代金やクエスト報酬目当ての誘拐もあり得ます!それにまだ探してない場所だっていっぱいあります!だから…」
「ありがとう。。。そうですよね。」
「屋敷の人達の調査は私達に任せて!」
「必ず見つけるっスよ!」
リリーとカピもイリーナを心配して、たまらず声をかけた。
「イリーナさんは絶対動かずに連絡を待って、毅然とした態度でいて下さい!犯人に弱みを見せてはダメですよ!」
「い、言われなくてもそうしますわ!」
イリーナさんは大丈夫…だろう…たぶん。
ジジ達はイリーナに許可を得て、屋敷中の使用人に話しを聞く事にした。
失踪に見せかけた事故の可能性が有力だが、この件は誰に聞けば良いかもう分かっている。
それを解決する前にもっと情報を仕入れたい。
どうするのが最善か、落とし所が見つからないからである。
「ただの猫探しと思ったのに…ジジ君。ごめんね。」
「リリーさん、謝らないで下さいよ~!みんなで探せば見つかりますって~!」
「そうは言っても、当てはあるっスか?」
「大丈夫!このルビーアイが絶対生きて見つかるって疼くんデス!」
ジジは自分の目にダブル横ピース!
「うわ~、不安しかない自信!嫌いじゃないっスよ。」
「なんか、ビームが出そう。」
「と、とりあえず、使用人の皆様に話しを伺いましょう。」
恥ずかしいのをはぐらかしながら、先を歩くジジだった。
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