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異世界じぃじクエスト  作者: ☆さくら
_第一章_
11/36

11. お肉はお好きですか?

ページを開いてくれてありがとうございます!


最後まで見てくれるととっても嬉しいです。

ブックマークや応援してくださると、もっともっと嬉しいです☆


※ストーリーを進めたいので、情景描写など最低限にしております。時間に余裕がある時に追加を考えていますのでご了承ください。

「起きたっスか!?」


 目を覚ますとカピが椅子の上に乗って顔をのぞき込んでいた。

 パンを食べた後、いつの間にか眠ったらしい。

 異様に眠いのは、この世界ではまだ赤子だからか?


「おはよう、カピさん」

「カピでいいっスよ~。身体の調子はどうっスか?」

「お陰様でだいぶ良くなったよ。ありがとう!」

「どういたしまして。昼飯、そこに置いてあるから食べるといいっスよ。」


 ベッドの横の小さな棚の上には、パンにスープ、水の入った容器が置いてあった。


 不幸中の幸い、入れ歯が無くならなくてほんと良かった。

 食べるのも、話すのも必ず必要だから。

 歯は大切にしよう!心からそう思った。


「何から何まで、本当にありがとうございます!どう恩を返していいのやら・・・」

「別に気にしなくっていいっスよ~。困った時はお互い様っス。それよりジジ君はこれからどうするっスか?」

「家が心配なので一旦戻ろうかと。」

「そっか~、家どこっスか?」

「確かノーザンバーグ領って言ってたような。」

「うーん。知らないっスね~。」


 生まれたとこは小さな領地だったのかな?

 それともここが僻地なのか、その考えは失礼か。


「地図とかありますか?」

「地図なんて高級品あるわけないっスよ。持ってるのは軍やギルドか商人ぐらいっス!」


 前にリスタに見せてもらってたから、帰る方角や距離がわかるかと思ったのだが残念。


「そうですか、じゃあ近くに大きな街とか?」

「街なら西へ森を抜けた先にあるっスよ。」

「ありがとう!行ってみるよ。ところで、リリーさんは?」

「あぁ、今狩りに行ってるっスよ。ちょうど肉、きらしてたからっスね~。」

「狩りって、あんな小さい身体で大丈夫なんですか?」

「大丈夫っスよ~。リリーはちょっと名の知れた魔法使いっスから。周辺の国なら知らない人はいないっス!昔、魔族五天王を討伐した勇者とも旅してたらしいっスよ。」


 四天王なら良く聞くけど、五天王って。


「へ~、人は見かけによらないですね~。」

「エっへん!凄いだろ~?そういえば、ジジ君には力があるってリリーが言ってたけど、何か心あたりあるっスか?」

「力なんてないですよ。むしろ欲しいくらい。」


 あんな化け物が襲ってくるこの世界。

 力は何にせよ欲しい。

 そう、せめて大切な人達の盾になれるくらいは


「力がないようには思えないっスけど。いや~、それにしてもあの状況で生きてるって、マジ奇跡っスからね~。たまたま通りかかったのと、リリーがいたから助かったのと、ほんと~奇跡って起こるんスね。」

「ほんとありがとうございます!」

「ゴメンゴメン、話が戻ったっスね。その一緒に旅してた勇者の事なんスけどね、特徴がジジ君と同じ話し方、訛りっていうのかな?似てたんスよ~。もしかしてジジ君―――」

「ただいま。」

「あー、おかえりリリー!」


 カピはジャンプしてリリーの胸の中にダイブした。


「おかえりなさい、リリーさん。」

「肉取れた。今夜は猪鍋。」

「ワイルドボアでも狩ったっスか?」


 カピの問いにリリーは頷いた。

 外には体長3メートル超えの大きな猪が。


「半分は街に売りに行く。ジジ君の為にも街に行くから都合がいい。」

「ちょうど良かったっスね。今その話しをしてたところっス。」

「ジジ君が倒れてた所、見てきた。」

「・・・、たぶん、すぐには家に帰してあげれそうにない。」

「どういう事っスか!?」

「南の方角の木々がなぎ倒されてた。ジジ君が地面に叩きつけられた(バウンドした)と思われる穴がいくつかあったから、()()()()()のがわかった。しかも、かなりの飛行距離と速度が出てたと思う。普通の人間なら一度の着地で潰れている。魔法も使えない人間が生きているのは絶対おかしい。」


 二人はジジをじっと見つめる。


「あなた、何者?」


 親にも話していない事がある。

 この二人に話しても大丈夫だろうか。

 良くはしてもらったが、信用にたる人物か?

 転生、勇者の話しをしたら態度が180℃豹変、なーんてことあり得なくない。

 警戒は一応すべきだな。


「まだ自分が何者かもわからんとです。気づいたらこの世界に来とったけん。」

「そう!その話し方っスよ!」

「また()()()()()()()って言った。それにその訛り。ジジ君、あなたは前世の記憶があるじゃない?それか別世界から召喚された。」


 ヤバい!バレた!?

 好きって言われて調子に乗ってしまった!


「そ、そんな事は…。」

「隠さなくても大丈夫。私はジジ君の味方。誰にも言わない。それに前世の記憶を持ってた人を二人知ってる。力になれると思う。だから、信じて。」


 リリーはカピをベッドに下ろし、しわしわのジジの手をぎゅっと握りしめた。


 なぜここまで親切にしてくれるのだろう?

 出会ったばっかりの老人なのに。


「何にせよ、まずは肉っスね!リリー、晩御飯仕込みヨロシクっス!」

「そう…だね。大切な話しをする時は、肉。これ常識。」


 そんな常識あるの!?

 今さらだけど、カピバラなのに普通に話してるし!

 それに、カピバラって・・・草食だよね?


 うっとりした目でヨダレを垂らしたカピがジジの側にいるのだった。


読んで頂きありがとうございます! 


 はじめての作品なので不安はありますが、よろしければブックマーク、応援お願いいたします☆

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