参戦の序曲
次に襲われたのは3年前、狙われたのは、自称大森林の守護者ドライオ族の村である。
初戦は守護者の面目躍如でドライオ族の圧勝、まあ鬱蒼と生い茂る森林の中で無尽蔵に矢が降って来る恐怖は分るのだが、リュームは無茶苦茶な手段を仕掛けて来た。
そう、大森林を開墾し自身に有利な地上戦に持ち込んだのである、有る意味圧巻だった、人海戦術で昼夜問わずドライオ族の村前まで凸面開墾し其処から凹面開墾、最終的に回面開墾しやがった、知っているのは実際にドライオ族の後方支援として長老会で可決し戦場に参戦していたからである。
ドライオ族も馬鹿では無いので遅滞戦術をしつつ被害0で完全避難、以降彼らは開墾妨害の鬼ゲリラ部族と化した、此が去年である。
さすがに連合王国も被害が看過出来なくなり停戦条約を持ち掛けて来ようとしたものの、怨み心頭中のドライオ達により使者は全て矢襖に・・・
今ではkillゾーンと化して、開墾されたドライオ族の村跡地は植林されつつオーク発生源と成っている、まあオーク対策で我々がよく派遣されるのだが。
この頃、長老会ではラゼン連合王国に対しての反攻作戦が可決し、同時にシミドラ帝国とロクリム商業共和国に対して交戦の正統性と参戦予防の書状を出す事と成った。
書状は端的に言えば『大森林開発する上でこちらに被害が出るのなら一丸として徹底交戦する』『ラゼン連合王国に対しては大森林の開発初期地迄に境界線を戻した上で損害賠償を請求する』そんな内容で作ったらしい。
らしい、と言うのも既に反攻作戦は始まっていて第1陣の部隊長に据え付けられた後だった。
何より我が種族特性は『地中遊泳』装備品も漏れ無く装備したままで遊泳出来て、地中からの奇襲もし放題、武装が無くても地中に引きずり込む事も出来る鬼畜仕様、普段使いは地中の鉱脈を見つけては坑道を造る(深いと其処まで息が続かない為)スキルの為に戦場で使ったら本当に鬼畜仕様でした。