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クラスメイトなメイド  作者: 神無桂花
愛おしいメイドに。
178/186

間話メイドとキスの日。

 朝、いつも通り運動しようと玄関に向かう。その途中、見慣れたメイド服の少女が反対側から歩いて来た。

「おはよう、陽菜」

「おはようございます。相馬君。ん……」

 陽菜が、背伸びをして、唇が合わさる。

「はい、今日はキスの日ですから。朝からいただきました」

 人差し指を立てて、唇に当てて、くるりと、踊るように廊下を歩き去る。思わず抱きしめようとして伸ばした手は空を切る事になった。

 朝からドキドキさせてくれる女の子だった。



 昼、授業の合間の長い休み時間。この時間は人が来ない部室棟の奥、そこに乃安がいた。こちらに気づくと手を振ってくれる。

「相馬先輩!」

「ごめん、待った?」

「待ちましたよ。だから、えいっ!」

 壁に押し付けられ、そのまま唇を奪われた。最初は触れるだけ、けれど舌がねじ込まれ、激しいものに変わっていく。

 脳が溶けていくような、そんな感覚。ぼんやりとした気分になる。顔が離れて、それでも名残惜しさを示すように、透明な糸が結ばれた。

「ふぅ、ご馳走様です。先輩」




 「夏樹」

「んー。どうかしたのかな?……!」

 軽く触れるだけ。今日、どこか上の空で、話しかけても反応が薄かったから、寂しくなったのだ。

「ふふっ、大胆。じゃあ、お返し」

 夕焼けの下、温かい時間。一日の終わりが、静かに告げられる。

 触れては離れ、触れては離れ、でも、深くはならない。ただ、お互いを求めあう時間だった。




 「はっ!」

 目を開けて、反射的に時計を確認する。

「夢……」

 そりゃそうだ。なんで一日に三人の女の子とキスするんだ。

「節操無さ過ぎる……」

 何を考えているんだ、僕は……。

「さて、とりあえず、運動しますか」

 




短めで。

まぁ、これ、誰とも結ばれないバッドエンドルートなんだけどね。次回、本編。


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