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クラスメイトなメイド  作者: 神無桂花
大切な親友と。
126/186

間話 メイドとラジオの真似事をします。

間話が二回連続で続くとは……。

 「やほー、皆さーん。頼れる学級委員長、夏樹だよ」

「なんでゲストが先に喋り出しているのですか」

「あっ、ごめんごめん」

「ふぅ、しっかりしてくださいよ。というわけで、私、朝野陽菜が進行を務めさせていただきます。なお、ここで行われた会話は本編に一切の影響を及ぼさないので、ご了承ください」 


 一枚のガラスに隔てられた向こうの空間、陽菜と夏樹に初回を担当してもらっているのだが、大丈夫だろうか。唐突に始まったこのコーナー、課題で忙しいはずの作者が謎の思いつきを発揮してやり始めたのだが、課題の締め切りが間に合うか、不安である。


「では、さっそく、質問コーナー」

「だから進行役を奪わないでください」

「はいはい」

「まぁ、お便りというか、質問なんて一件も届いていませんけど」

「何と!」

「そもそも募集していませんし」

「あっ、そっか」

「なので、今回は裏話的な感じで、私たちの初期設定から確認しましょう」

「メタ発言バリバリだね」

「まぁ、たまには」

「最初の方は、私たち全員、三十代近かったらしいですよ」

「ほう」

「そして私が水商売でどうにか生活をやり繰りしていたところに、何故かお金持ちで、高校のクラスメイトだった相馬君に拾われて、住み込みで家事とかを家でやってもらうという物語だったそうで」

「ふむふむ」

「それがつまらんと思ったそうで、年齢が高校生まで下げられたとか」

「あはは、私どんな女の子だったんだろう」

「女の子というより、もはや女性ですね。夏樹さんは特に考えられてなかったそうで、もしこのまま書き始めていたら出てこなかったまでありますよ。というか、私と相馬君以外の初期設定は存在しません」


 陽菜が淡々とした口調で喋っているのだが、さて、これは音声で魅せるラジオとしてはどうなのだろう。


「そして高校生に年齢を下げられた私たちにさらにもう一つ起きた事件、ギャルゲーから小説へ事件」

「おぉ。それはどういう」

「もともとこの小説、小説家になろうさんには投稿される予定はなく、ギャルゲーのシナリオとして書き上げられる予定だったそうで」

「へぇ」

「まぁ、気が変わったのかそれも頓挫して、アカウントだけ作ってあった小説家になろうさんに投稿されましたけど」

「ふむ」

「目指せ書籍化と旗を掲げての一話投稿でしたね」

「ふむ」

「ちなみにこの時点で、メインキャラである乃安さんと東雲さんと入鹿さんは頭の中にすら存在していません。もしギャルゲー路線に走っていたとしたら乃安さんくらいは思いついていたのではとは思いますけど」

「乃安ちゃんが聞いたら泣いちゃいそうだね」

「まぁ、これがクラスメイトなメイドの誕生までの話ですね。じゃあ、皆様の話でもしますか」

「うん、良いよ」


 頬杖をついて、話し続ける二人。そもそも、なぜこの形式にしたのだろうか。普通に書いて行けば良いのではないか、いやまて、某物語のDVDの裏音声の形式が面白い面白いとか言ってはまっていたような。


「相馬君の苗字、どれくらいの人が覚えているのでしょうか」

「日暮でしょ。覚えているに決まっているじゃん」

「良かったです。私ほどではありませんが、感情の起伏が少ない人ですよね」

「主人公っぽくないよね」

「あっさり落ち込むけどあっさり復活する性格。と一言で書いてありますね」

「陽菜ちゃんは? ラジオコーナー限定で私は陽菜ちゃんがメイドであることを知っているけど」

「私はそうですね。純粋過ぎて危なっかしいとあります」

「あー」

「なんで納得するのですか! ちなみに、一言で表すとの部分だけ読んでいるのですが、結構細かい所まで書いてありますよ」

「なんで読まないの?」

「私は良いのですが、何か、課題ヤバいから、写す時間が無いとのことで、またいずれと。次のコーナーに行きたいそうです」

「ふぅん。本編ほったらかしてこんな事やってるのに時間が無いって……私はいつまでスキーをしていれば良いのかな」

「いえ、一応、ピザの注文辺りで終わったはずですけど」

「次の話のスタート、私が相馬くんにコーチをお願いするところからだよ」

「あっ、そうですか」

「他に話す事って何?」

「この先の事ですね。夏樹さん√終わった後は、今のところ有力なのは乃安さん√になっています。既に二票入っていますよ」

「わお」

「ちなみに、このクラスメイトなメイドが終わった後、どうしてか乃安さん√のアフターを企画しているようで」

「乃安ちゃん、お気に入りなのかな」

「さぁ。ちなみに、私と夏樹さんのアフターやりたいとは思っていてもなかなか思いつかないそうで」

「あはは、あは」

「まぁ、そもそも結末もまだなのに何をしているのかと思いますけど」


 このままだと作者の悪口大会になりそうだな、止めるか。うん? 内側から鍵だと……。


「そもそも書ききれるのでしょうか、最後まで」

「書くんじゃない? 一応、ある程度の構想はできているみたいだし」

「ふむ。私の√までちゃんとまわって来るのでしょうか。というか、相馬君がしっかりしていれば……」

「陽菜ちゃん?」


 イヤホンを取ろうと耳に手をやろうとしたところでピタリと手を止めてしまった。陽菜の目がギラリとこちらを見たのだ。

 そこには、なんだろう、今まで見た事の無い非難めいたメッセージがこれでもかと刻まれていて……。


「いえ、良いです。やめましょう。はい。番外編とはいえ、キャラ崩壊は本編での私に対する偏見に繋がりますので」

「書籍化の展望が見えないからって好き勝手し始めているけど、やり過ぎは読者が離れちゃうからね」

「そうです。なのでさっさと課題終わらせて本編進めましょう。まぁ、最近は読者さんを楽しませることに重点を置いているので、結果的には良かったのでは? むしろ、自分の技量不足を恥じ入っているそうです。まぁ、それでも始めた事には責任取りましょう、ちゃんと完結させてくださいね。というわけで、このコーナーを終わります。質問等がいっぱい来るか、何か思いついたらまたこのコーナーが来ることでしょう。というわけで、今回の担当は朝野陽菜と」

「布良夏樹でした」

 





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