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月の滴  作者: あれっきーの
袖の触れあいは一期一会
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052 初めての依頼 その2

 地震で目が覚めたので、そのまま勢いで書きました。




 二頭立ての箱馬車にのって表れた2人は、温泉の時に見せた笑顔でこちらに挨拶をする。


「おはようございます。温泉でご一緒た以来ですね。」


「本当だ、お前の言うとおり温泉の姉妹だったな。これから帰るのかい?」


 心が優しい人なんだろう。温泉で少しの間会話した俺達に、孫を可愛がる様な優しい声をかけてくれた。


「いいえ、チャイコフスキー様。本日より護衛を担当させて頂きます『サヤーニャ』と申します。冒険者ランクはSです。そしてこっちは、冒険者見習いで付き添わせます私の弟子で「ダーシャ」と申します。さらに、領地の紋章としてなじまれてるこのオオカミは、私達の仲間で「バディ」と申します。今日は護衛依頼でお待ちしていました。」


 温泉での親しい態度から一転し、明らかに仕事中の挨拶をするサヤーニャ。それを見た爺さんは公私のけじめをつける俺達の態度が気に入ったのか、ふぉっふぉっふぉと笑っていた。


「あらあら、Sランク冒険者って貴方の事だったのね。ご丁寧にありがとうございます。私は『ジーナ』、亭主が」


「『アファナシー・マカロヴィチ・チャイコフスキー』じゃ。気軽にアブさんと呼んでくれ。」


それぞれが自己紹介を終わらせると、


「それにしても、そっちの姉ちゃんがSランクなのに、兄ちゃんは冒険者見習いか。男なら姉ちゃんに頼りっきりじゃ駄目だぞ。早く追い越して守るようにならんといかんぞ。」

 人生の先達として、また男としてこうあるべきだと、老紳士の説教が始まる。しかし見習いなりたてのダーシャにいきなりSランク冒険者を守れとは無理な話だ。


「あらあら、お爺さん駄目ですよ。こんな所でお説教なんてしちゃ。」


「いや、説教なぞしておらんぞ。ただ、男としての心意気を説いてただけじゃ。」


老淑女(ジーナさん)がたしなめると、老紳士(アブさん)は聞く耳を持たず逆に自分の正当性を主張する。老淑女(ジーナさん)は俺に『ごめんなさいね。』と謝りながら老紳士(アブさん)に対しさらに突っ込みをいれる。


「世間ではそれをお説教と言うんですよ。」


「これ位を説教と言うやつらは甘ったれておる。のう、兄ちゃん」


「はい、仰るとおりです。私もサヤーニャに負けないように精進します。」


 老淑女(ジーナさん)が何をいっても、老紳士(アブさん)がは引かない。このまま門の前でだらだらと長話をするのも嫌だったので、おとなしく意見を聞いた。


「おう、その意気じゃ。それじゃぁ、鍛冶の街(キゼル)まで護衛たのむよ。」


 鍛冶の街(キゼル)までの旅路は馬車で4日。基本的に魔物や盗賊に襲われない限りは馬車で待機する事になる。

 サヤーニャは索敵を兼ねて馬車の上に陣取っている。


 途中の雑談で実の姉弟ではないと告げると、2人は驚いていた。老紳士(アブさん)は、『男の癖にヒモ生活はいかん!』と怒鳴ったが、弟子入りして勉強を始めたばかりとサヤーニャが言うと、『まだ勉強を始めたばかりだったのか、それは失礼した。』と素直に頭を下げた。サヤーニャの挨拶で『弟子』と明言していたのだが、どうも信じていなかったらしい。

 これまで周りに居た大人は、俺に対して頭を下げるなんて事が無かったから、どうしていいか分からず助けを求めたのはいい経験だ。


こうして安全な旅程は3日目の夕方を迎えた。

睡眠時間が足りてないので、書き終わったら睡魔に襲われてます。

出社までもう一寝入り・・・。

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