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月の滴  作者: あれっきーの
袖の触れあいは一期一会
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037 朝風呂は理性を奪う

セクシー描写有りのファンサービスなんだからね!

 太陽の日差しで目を覚ました。側には誰も居らず、相棒(バディ)の温もりだけが腕の中に残っていた。炭鉱での喧騒が嘘の様に、静かな空間は遠くからのカワサギの鳴き声を響かせる。


 昨夜ターフに吊るした2種の木片は、自分の仕事を全うしたと言わんばかりに基礎部の刻印が真っ黒に煤けていた。


 さて、相棒(バディ)豪快姉ちゃん(サヤーニャ)はどこに行っただろか。こんな気持ち良い、朝だから、ついつい散歩にでも出かけたのかもしれない。それならと、僕は昨日自分で作ったかまどとお風呂の再確認に足を運んだ。


 1日経ってもその姿は顕在だった。そこに2人も居た。


「おはようございます。」


「わふ!」


「あら、ダーシャ君。おはよう。」


 湯船には先客が、うっとりと目を細め気持ち良さそうに佇んでいる。


「人除けの刻印が黒ずんでたんですが、くつろいでていいんですか?」


「あぁ、あれは外部放出型(外側に向くもの)だから一晩もてば良い方よ。」


 なんでも、刻印には2種類あり、自己保持型(効果が内側に向くもの)外部放出型(外側に向くもの)に分かれるらしい。昔俺が研究していた物は自己保持型(効果が内側に向くもの)に分類され、刻印に傷が入らない限り永続的に使えるらしい。


「あれに永続効果を持たせた刻印が開発されたら、間違いなく一生どころか七生は遊んで暮らせるわよ。」


 確かにあれを馬車に取り付ければ盗賊に襲われずに安全な旅ができるし、狩人が特定範囲に設置したら、危険な動物の駆除はかなり安全にできるだろう。


 商人が安全の為にこぞって買う姿が目に浮かぶ。


「それを言いにここまで来たの?それとも一緒に朝風呂入りに来たの?」


「自分ができるようになった事を見に来ただけです。」


 昨夜、俺が作った風呂は、先客が水面をちゃぷちゃぷさせている。


 風呂の温度を確認すると、少し温い。焼けた石を投入してもう少し燗を良くする。


「それは偉いわ。職人としてずっと持ち続けなきゃいけない心よ。」


 風呂の温度は程良くなったのか、「もういいわ」と焼け石の投入を止められた。


「気持ちがいい朝ですね。」


「そうね。」


「今日のスケジュールはどんな感じなんですか?」


「本当は必要ないんだけど、狩りの1つでもしてみたいなとは思ってるかな。今夜の野営地と中間くらいで狩りをして、肉の処理をしてから野営地に移動する感じよ。」


「その距離には何か理由でもあるんですか?」


「おおありよ。血の匂いを嗅ぎ告げて肉食の獣が来ないとは限らないでしょ。それなら狩りをしてから野営地に行く途中の川で血を洗い流してからキャンプ張った方が、安全確保できると思わない?」


「確かに、肉食獣に襲われるのは嫌ですね。」


 別の意味を込めて彼女を見るが、気付いて無いのか、気付いて流してるのかはさっぱり読めない。


「ダーシャ君も一緒に入ったら良いのに。まだ時間はあるわよ。」


「肉食獣に襲われるのは嫌です。」


 風呂の中には目を細めて気持ちよさそうな相棒(バディ)がぷかりと浮かんでいた。

 

 カッと目を開き風呂から飛び出ると、甘えた顔でこっちに近寄った。


 そして、勢いよく全身を振るって水飛沫を飛ばす。


 びしょ濡れになった水温管理係(サヤーニャ)は、ぶすっとした顔をしていた。



バディの入浴シーンでした(キリッ

もっふもふー

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