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月の滴  作者: あれっきーの
炭鉱奴隷への転落
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001 西暦の終り

西暦の終り


 とても綺麗な満月の夜だった。十五夜ということもあり、数多の人がその現象を目撃することとなってしまった。あるものは、恋人と永遠の愛を誓い、またあるものは、夢を見ていると現実を認めなかった。

 西暦2357年、地球は常識という定義を再度決めなおす必要に迫られていた。理由は「月が雨のように降り注いだ」からである。


 その日から地球の暦はしばらく凍結されてしまった。ありとあらゆる電子製品は忽然と動かなくなり、高度に発達した社会は情報通信技術が停止したことによりその活動もまた停止してしまった。

 世界各国との連絡が取れなくなり、国内の地方自治体ですら連絡は現地までの伝令が必要になってしまった。

 降り注いだ月の影響で、各地は土砂災害をはじめとした自然災害、津波、活火山の活動など未曾有の被害にあっていた。


 宗教家達は、誰しも信仰を信じ、疑う者は教会を後にして、目に見える仲間を信じて1日を生き延びることに必死になった。

 混乱に乗じて暴力で縄張りを作り地域を支配した者たちがいた。最初は治安維持部隊につぶされていた者たちも、次第に勢力を伸ばし、互いに牽制しあい、それぞれの縄張りを守り、広げていった。その姿はさながら戦国時代の様相をしていた。



 そして時は流れ、月が降り注いだ日から400年とちょっと、地球の文明は中世のレベルまで巻き戻っていた、ただし過去の中世では忌み嫌われていた者が大手を振って町を闊歩する世界になっている。


 彼らは実に800年以上血族で逃げ、隠れ住んで今日まで続いてきた系譜。魔法を使える一族であった。


 大地にしみ込んだ月は、その身に蓄えた魔素を惜しげもなく大地に分け与えた。これまで枯渇した魔素で使っていた魔法は、ガス欠を気にせず行使しされ、また失われた魔法の再現が行われていた。


魔素を迎え入れたのは人間だけではなかった。


 犬猫などの身近な動物は勿論、虫や植物、野生動物までもが適応していった。

 それらは互いの肉体に取り込んだ魔素を奪い合うため、爪や牙を砥ぎ、弱肉強食をより一層激しいものへと激化させていった。


 一方、自然世界では生きていけないと判断した動物は、人型へと進化をとげた。

 亜人と蔑まれながらも、己より生存能力のない人間には温かく受け入れられ、人間社会へと混ざっていった。

 こうして、世界は新しい「常識」を受け入れたのだ。

初めまして。

友人の制作活動に当てられて、ついつい書き始めました。

構想は最初から最後まで一応作っていますが、更新をお約束するものではありませんので予めご了承ください。

ほめられるとがんばる性分なので、読者様からの飴を楽しみにしています。


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