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短編

眉月

作者: 麻生あきら
掲載日:2026/03/16

『虚飾の水鏡』に登場する、ぬるい話担当の3人です。


斉川 淳

スリーピースバンド『エカルラート』のギター兼ヴォーカル


能代秀之

ゴシック系バンド『ルアード』のギタリスト。淳の幼馴染


橘晴臣

『人工楽園』ヴォーカリスト。通称『インディーズ界の相談役』

「美味しそうだなあ、あれ」

 斉川淳が指をさす。


 能代秀之が指先を辿ると、そこには細く輝く月。

「美味しそうって、おい」


「こう、口に含んでさ、溶けそうで溶けない感じ。舌で押したら割れそうな。でも、割らない」

 興奮して身を捩らせながら淳が話す。


「訳わかんないな」

 秀之は首を捻る。


「あれは繊月? いや、もっとはっきり見えるから三日月か? 朔月はいつだった?」

 橘晴臣は夕暮れに浮かぶ月を見やる。


「何それ?」

 秀之と淳が揃って晴臣を見る。


「⋯⋯月齢。東京で見えるなんて思わなかった。淳の家が西の果てで良かったな」

「西の果てとか酷くない?」 

「月齢とかよく知ってるな」


「⋯⋯秀之は大学行ってなかったか?」

「私立のエスカレータだから」


「こいつ、幼稚園からなんだよ。小学校の時なんて近所の公園で暴れてたのに」

 気に入らなければ誰にでも喧嘩を吹っ掛けていた秀之。

 そんな秀之と淳は公園で知り合った。


「おまえはそのお陰でうちの親にピアノとギター教えてもらえただろうが」

「それはー、感謝してるけどー。そもそもおまえが俺を吹っ飛ばしたからだろうが」

 秀之の両親は揃って音楽家だ。母はピアノ講師もしている。




「まさかそんなバイオレンスな出会いだとは思わなかったよ……」


「ふふっ」

 秀之の薄い唇が三日月のように弧を描いた。

ぬるすぎて、ごめんなさい。

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