表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

全員赤いカプセル服用・全員ADHDモード突入”


タイトル:『臨界共鳴:そしてサークルは崩壊した』


〜全員、脳のブレーキを外した日〜


Scene 1:カプセル、全員服用


チサト

「じゃあ今日は全員で行こう!ADHD!完全共鳴の超脳波ライブ!!」


夏美

「ぜ〜〜〜〜〜ったい面白い!バズる!やるやるやるやる!!」


たきな(静かに)

「……“論理的に考える”という行為の限界を……確認したい」


ひとり(震えながらも一歩踏み出す)

「……こ、こんな私でも……一緒に混ざれるなら……」


リョウ(無言でカプセルを飲み、音叉を手にする)


圭介(ノートを開いて呟く)

「やれやれ。全員が同時に“焦点を失った世界”へ入る。これは編集できるのか、俺……」


(※全員服用)


Scene 2:爆発開始——概念の津波


(部室内、同時多発的カオスが発生)


夏美(空中でiPadを3つ同時に操作)

「動画!ライブ編集!字幕全部“反語”で統一したらどう!?意味ない!?そこがいい!!」


チサト(ホワイトボードに謎の地図描きながら踊る)

「ねぇ!“予定を全部忘れても成立するスケジュール”って最高だと思わない!?

人生を“迷子前提”で設計しようよ!!」


たきな(10本のペンで同時にメモ)

「時間の分割処理失敗。現在4つの時間軸で生きている感覚。

“今”が重なっている。エラー。エラー。再処理。再処理。」


ひとり(天井を見つめながら喋り続ける)

「音が目に見えるんです……でも色が味になってて……紫は梅干しで、チサトさんの笑い声は炭酸水のしゅわしゅわ……でも誰も止めてくれない……」


リョウ(ギターで“空気を割ろうとする”即興演奏中)

「テンポはなくていい。音が出る前に感情を出す……“コード以前の存在”としての演奏……」


圭介(メモ帳に走り書き)

「誰も“まとまった話”をしない。それなのに、全員が“通じ合ってる気がしてる”……

これは“共感の暴走”だ。意味じゃない。波長そのものだ……」


Scene 3:世界が「おもちゃ箱」になる


(全員がそれぞれの行動をしているのに、なぜか一つの即興劇のように流れ続ける)

•夏美がランダムな映像をつなぎ

•チサトが「意味不明な行動指示カード」を配り

•レナが同時通訳のように“自分と他人”を解説し

•ひとりがそれにナレーションをかぶせ

•リョウがBGMを流し

•圭介がそれを記録し続ける


全員が**“まとまりのない個”として同時に機能している――

そして、“それでいい”と思っている。**


Scene 4:夜——崩壊と沈黙


チサト(笑いながら涙ぐむ)

「楽しかった……のかも……でも……わかんないや……」


たきな(ぬけがらのように)

「制御不可能な情報処理は、自己認識の崩壊に直結する。

だが……心地よさもあった。これは……何……?」


夏美

「疲れたぁ〜〜〜……

でも、“何も終わってない”のに、今この瞬間だけが満ちてた気がする……」


ひとり(ギターを抱えて)

「“伝える”って、言葉じゃなくて“感じる”ことだったのかもしれない……」


リョウ(ぽつり)

「音が“帰ってきた”。ようやく……」


圭介(ノートを閉じて)

「狂気の先にあったのは、“孤独じゃない無秩序”だった――」


エピローグ:翌日、机の上に置かれていたメモ


「全員が違う方向を向いていた。

でも、誰一人、置いていかれていなかった。

世界はまとまらなくても、美しかった。」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ