全員赤いカプセル服用・全員ADHDモード突入”
タイトル:『臨界共鳴:そしてサークルは崩壊した』
〜全員、脳のブレーキを外した日〜
Scene 1:カプセル、全員服用
チサト
「じゃあ今日は全員で行こう!ADHD!完全共鳴の超脳波ライブ!!」
夏美
「ぜ〜〜〜〜〜ったい面白い!バズる!やるやるやるやる!!」
たきな(静かに)
「……“論理的に考える”という行為の限界を……確認したい」
ひとり(震えながらも一歩踏み出す)
「……こ、こんな私でも……一緒に混ざれるなら……」
リョウ(無言でカプセルを飲み、音叉を手にする)
圭介(ノートを開いて呟く)
「やれやれ。全員が同時に“焦点を失った世界”へ入る。これは編集できるのか、俺……」
(※全員服用)
Scene 2:爆発開始——概念の津波
(部室内、同時多発的カオスが発生)
夏美(空中でiPadを3つ同時に操作)
「動画!ライブ編集!字幕全部“反語”で統一したらどう!?意味ない!?そこがいい!!」
チサト(ホワイトボードに謎の地図描きながら踊る)
「ねぇ!“予定を全部忘れても成立するスケジュール”って最高だと思わない!?
人生を“迷子前提”で設計しようよ!!」
たきな(10本のペンで同時にメモ)
「時間の分割処理失敗。現在4つの時間軸で生きている感覚。
“今”が重なっている。エラー。エラー。再処理。再処理。」
ひとり(天井を見つめながら喋り続ける)
「音が目に見えるんです……でも色が味になってて……紫は梅干しで、チサトさんの笑い声は炭酸水のしゅわしゅわ……でも誰も止めてくれない……」
リョウ(ギターで“空気を割ろうとする”即興演奏中)
「テンポはなくていい。音が出る前に感情を出す……“コード以前の存在”としての演奏……」
圭介(メモ帳に走り書き)
「誰も“まとまった話”をしない。それなのに、全員が“通じ合ってる気がしてる”……
これは“共感の暴走”だ。意味じゃない。波長そのものだ……」
Scene 3:世界が「おもちゃ箱」になる
(全員がそれぞれの行動をしているのに、なぜか一つの即興劇のように流れ続ける)
•夏美がランダムな映像をつなぎ
•チサトが「意味不明な行動指示カード」を配り
•レナが同時通訳のように“自分と他人”を解説し
•ひとりがそれにナレーションをかぶせ
•リョウがBGMを流し
•圭介がそれを記録し続ける
全員が**“まとまりのない個”として同時に機能している――
そして、“それでいい”と思っている。**
Scene 4:夜——崩壊と沈黙
チサト(笑いながら涙ぐむ)
「楽しかった……のかも……でも……わかんないや……」
たきな(ぬけがらのように)
「制御不可能な情報処理は、自己認識の崩壊に直結する。
だが……心地よさもあった。これは……何……?」
夏美
「疲れたぁ〜〜〜……
でも、“何も終わってない”のに、今この瞬間だけが満ちてた気がする……」
ひとり(ギターを抱えて)
「“伝える”って、言葉じゃなくて“感じる”ことだったのかもしれない……」
リョウ(ぽつり)
「音が“帰ってきた”。ようやく……」
圭介(ノートを閉じて)
「狂気の先にあったのは、“孤独じゃない無秩序”だった――」
エピローグ:翌日、机の上に置かれていたメモ
「全員が違う方向を向いていた。
でも、誰一人、置いていかれていなかった。
世界はまとまらなくても、美しかった。」