倒れてる青年
初めて描きました。拙い箇所も多いかもしれませんがよろしくお願いします。
「ハァ、ハァ、ハァ、、、、」
息を何度も何度も切らして、無我夢中になって私は逃げている。人体に鱗と羽の着いているスカイアマと呼ばれる化け物から。こんなつもりじゃなかったんだ。
こんなつもりじゃ、、、、、、、、
—-10分前——-
「今日は初めての実戦だ!!スカイアマは我々よりもはるかに高い身体能力を有している。だから1体に対して我々は3人で迎撃しろ。決してこの規則を破るなよ」
「大丈夫だよ隊長!実戦練習でも見たでしょ—私達の チーム力!絶対に討伐できるんだから」
「しかしだな、、、」
「もーいちいちうるさいなー、、早く討って焼肉でも 食べにいこー」
—-現在——-
そんな談笑しながら現場に向かったんだよね。私達。
なんで、なんで、みんな殺されちゃったの。隊長は
“こんなの計画とはまるで違うぞ!ふざけるな!!”
って雑魚キャラみたいな捨て台詞吐いて倒れていたし、同じ班のみんなも私を庇って死んでしまった。
もう、笑いあうこともできないんだ。もう、会うことさえもできないんだ。私、チームが家族みたいなもんだったのにな、、
“ピュン ピュン”
風を切る音がどんどん近づいている。そうだ、こんな思い出にふけってる暇はないんだ。速く逃げないと、遠くに遠くに。せっかくみんなが、私を生かしてくれたのだから。
「え???? どういうこと??」
思わず声に出してしまった。だってそこで人間が寝ているのだから。避難警告がガンガン鳴ってるこのうるさすぎる場所において青年が寝ているのだから。私は考えることもせずその青年をおぶって逃げた。正確には考えることができなく、本能的な行動に身を任せていた。私は青年を軽く叩き
「大丈夫??大丈夫??」
と何度も声かけをした。でも、青年は起きなかった。
そんなことしているうちに私達より身体能力の高いスカイアマが追いつかないわけがない。私は恐怖を感じ、後ろを振り向いた。残り約30m付近にまでその化け物は近づいていた。この青年のせいで。私は死ぬことになるんだ。あーーそうなんだ。私死ぬんだ。人生満喫できずに死ぬんだ。悲しいなー。謝りたいなーアイツに。ごめんって言いたいなー。
「言ったらいいんじゃないんですか??」
私が意識を取り戻すと、死んでいた。私ではなく、スカイアマが、、。心臓を潰されて完全に死んでいるスカイアマが。
「大丈夫ですか?顔色悪いですよ」
青年は血に染まった私が持っていたはずの剣を片手に話してくる。私は本当に助かったんだなっていう安堵が感情を支配していた。
「大丈夫です。ありがとうございます。名前は何と言うんですか?知りたいなと思っちゃって」
「小早川 遠藤って言います。以後よろしくお願いします。ちなみにお姉さんの名前はなんて言うのですか?」
「私は冬川 夏木って言うんだ。よろしくね」
これが僕と夏木さんの初めての出会いだった。
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