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第七章(4) 私を心配して下さる?公爵様

部屋のベッドの上で、私はただ横になり、何も考えないように天井の模様をボーっと眺めていました。

「・・・・ナ、アリーナ!アリーナ!」

「お、おやめください!今、アリーナ様は・・・・」

「そんなことは聞いていない!アリーナのいる場所を案内しろ!」

部屋の外から声がすると思えば、その声は私の名前を呼んでいました。誰か、男の人に命令されている女の人は多分カミラです。

・・・・カミラを困らせる人は、誰であっても放っていくことはできません。

私は重い体をベッドから起こして、部屋のドアを開けました。

「カミラ、どうした、の・・・・ 」

カミラへ向けて最後まで言葉が発せなかったのは、カミラと一緒にいる人物が公爵様だったからでした。その後、その公爵様に急に抱きしめられたのも、ありますが。

「こ、公爵様・・・・? 」

「・・・・以前より少し痩せたか?」

「え?」

「一ヶ月前のあの日見た君よりも、今の君の方が細い」

あの日以降、食べられなくなってしまっていたのは事実だから、驚いた。公爵様は、普段から人のことをよく見ていらっしゃるようだった。

「体調が悪いのか? 」

私を、心配してくださっている・・・・?

そう分かると、こんな自分にそんな資格はないのだと思ってしまった。

「そ、そういうわけでは・・・・」

「それならなぜ、今日、私との食事を断った?」

そう問われて、私は困ってしまう。ああ、さっき、体調が悪いと言っておけばよかった。そうしていれば、ここまで追求されなかったのに。

「なぜ、何も言わない?」

もう、逃げ道はない。

こういう時、私はどうしたらいいんだろう?こういう時、私はどうしていたんだろう?

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