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第七章(0) 本当のお飾り妻
夜、一人になった私は、不安でなかなか眠れませんでした。
今まで、『終わり』があったから様々なことに取り組むことができていたのだと、実感したのです。『死んでしまう前に』と、『どうせ死んでしまうのだから』と、諦めてしまっていたこともあったのだと。
けれど、急に『終わり』がなくなってしまった今、私はどうしたらいいのか、わからなくなってしまったのです。
諦めていたことをやる気には、どうしてもなれませんでした。けれど、だからといって、カフェで働くということも、許されません。
私は本当に、ただのお飾り妻になってしまった。
その事を、あの日以降、実感させられました。自分はお飾り妻なのだと、そう思えば思うほど、私はここにいるのが申し訳なくなってしまいました。
そして、ドレスを着ることも、ドレスをリメイクして作品を作ることも、最終的には食事も取れなくなってしまったのでした。