二話:だって、いい匂いしてるもん。
こんにちは〜。いわなたみです。
勉強の合間に思いついたネタがまさかの続くとは思わなかった。というか、ネタが思いついてしまった。
やっぱり今回も文章が拙いです(笑)おかしいと思った所はじゃんじゃん修正や加筆をして報告してくれるとありがたいです!
今の所、香染さんは彼女呼び(心の中ではエンジェルと呼んでいる設定がどこかへ行ってしまった)
獅童は普段は一人称「俺」だけど、塾や目上の人の時は「私」呼びにしているよ!
それでは楽しんでいってください!
はぁ…。俺の一日の始まりは溜息で始める。
バイト代も入った事だし、前から欲しかった田んぼ先生の描き下ろしタペストリーと抱き枕カバーが買える…!
それに今日のバイトは午後からだから、午前中はのんびりできそうだ。
外の小鳥のさえずりが心地よく感じる。
…そうだ!今日は豪勢に焼き肉でも食いに行くか。
勿論一人で。
そう思うとさっきまで起きたばかりの重い体がフッと軽くなった気がする。財布には新札の三万五千円がこちらを覗いていた。
出発は十一時半、それまではレポートとかゲームでもやるか。
ーーー俺は今、人生の最高峰にいる。
だって目の前には普段食べない、と言うか食べれない高いお肉がズラリとテーブルいっぱいに並んでいるのだから。
段々と熱くなっていく網に肉をのせる。
ジュッと音を立てながら肉の色が変化し、焼いている時の香りがツンと鼻につく。もうよだれが止まらない。
俺の目先には色鮮やかな肉がいくつも並んでおり、銀色の網が更に肉の赤身を強調している。
これが眼福か。
国産和牛や霜降り肉、骨付きカルビ。肉の部位や、何が高いのかが全く分からない程知識は浅いが、どれも美味しそうで堪らない。
肉が神々しく見え、まるでオーラを纏っている様にも見える。
肉が焼けてきた。ひとり焼肉は初めてだが、結構楽しい。それも思う存分、自分のペースで肉が食えるからだ。
まぁ、何はあろうとも早く食べよう。
俺に食べてもらいたがっている肉が目の前にあるのだから!
俺は思い切り肉を頬張った。
ーーー俺は今、人生の最底辺にいる。
だってここ二時間、トイレと友達になっているのだから。と言うか親友と言ってもいい。
とにかく俺は腹を壊した。
原因は明確、勿論さっきの焼き肉だ。元々胃が弱くお腹を壊すこともしばしあったが、今回は調子に乗りいつも食べる量の二倍も食べてしまった。
さっき腹が落ち着いている間に病院に行ってきたが、食中毒ではないらしい。
また腹に痛みがはしり、お腹を強く抑える。
だから今日は塾のバイトは休むことは出来ない。せめて食中毒であってほしかった。
ここずっとトイレの壁とにらめっこをしている。あと一時間半後にはバイトに行かなければいけないというのに…
ようやく腹が落ち着いてきた…
授業の途中、何度か腹痛が襲ってきた時もあったが、それを乗り越えたら案外楽になった。
しかしせっかく久しぶりに腹いっぱい高い肉を食べたというのに、もう全部出してしまい食べた気になれない。
と言うか、もしかしたら俺、焼き肉のニオイがするかもしれない。意外と自分ではそのニオイに気付いていないことも多いし…
せっかくなら軽くシャワーにでも浴びてこれば良かった…
しかもよりによって次の授業は彼女(香染)だから、ニオイがバレたり何かしたら確実に馬鹿にされるに決まっている!
とにかくこのニオイがバレない様にしないと…
「こんにちは、先生。」
体全身に鳥肌が立つ。後ろからとても聞き覚えのある声がした。この声の持ち主は絶対に…
「ああ、香染さん。いつもよりも早いですね。」
やっぱり彼女だった。よりによってこんなタイミングで…
とりあえず何とかして誤魔化せねば…
「香染さ…
「『先生。焼き肉に行ってきたんですか?』」
グハッ…開口一発でバレた。これはもう誤魔化しようがないし終わった。
グッバイ真面目で頼り甲斐のある塾講師の俺…(元々そんなキャラじゃない)
「そ、そうですね。よくわかりましたね…」
体中の穴という穴から変な汗が吹き出す。いっそこの汗で焼き肉のニオイを落として欲しいと誰にお願いするわけでもないが、強く祈った。
「いや~、何かいつもより『臭いな』と思ったんです。やっぱりでしたか。」
と、微笑む香染。
『グハァッ』と俺の心に一億万のダメージ。しかもクリティカルヒット。
てか、今この子『いつもより臭い』って言った?!?!絶対言ったよね?!
いつもより...って事はいつも臭いって意味なのか?!突然の事でもう授業どころでもない。
俺って臭かったのか…。って事はバスや電車に乗った時も、周りの人は俺をそう思って…
「ふへへへっ」
この腑抜けた笑い声でハッと我に返る。
「先生、もしかして気にしてました?大丈夫ですよ、臭くないですよ~。」
と、彼女はいつもの様にニヤっと目元を歪ませて俺をニヘニヘと笑っていた。
まあ、何はともあれ臭くはないのが分かって良かった。いや、焼き肉のニオイはバレてしまったからアウトな様な気もするが…
「こ、香染さん。やっぱり私の事をからかってるじゃないですか。ほら授業しますよ授業!」
「はーい。あ、先生もう一ついいですか?」
「…なんですか?また私をからかっているのです…
本当に不意打ちの攻撃で防ぎようがなかった。まあ防ぐ事が出来ても、しなかっただろうけど。
まだ喋っている途中、彼女は僕の耳に向かって手を添えて、他の生徒には聞こえない吐息交じりの声でこう囁いた。
「安心して、せんせ。だっていつも良い匂いしてるんだもん。」
一瞬の出来事だった。でも、彼女の声が何度もイヤーワームの様に、これでもかと繰り返し脳内再生してくる。
当の本人は俺の気も知らずにいつもの様にニヘニヘと笑っていた。
女性経験ゼロなのをしってやりやがって…!
しかもさっきの声を思い出す度、体が変に痺れてくる感覚に陥る。
「…ちょ、ちょっと香染さん!本当に…
「あっ!先生の耳、真っ赤だよ~。どう?ビックリした?」
「ちょっと香染さん!私の話を聞いて下さい…」
そう彼女の方に視線を向ける。
俺は見てしまった。
姫カットに隠れた耳が真っ赤に染まっていた事を。
皆さんもうお分かりだと思いますが、次回あたりに田んぼ先生の正体が明らかになります!
途中読みづらい箇所もあったかと思いますが、最後まで読んでくれてありがとうございました!
よければ第三話も首を長くして待っていてくれると嬉しいです!
それでは諸君サラダバー!