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あまずっぱい!? 

ハル曰く、これが彼における人生のドタバタ劇の一つらしいです。

 羨ましいぞ、特に〇を〇〇には。

そんなことしたら、セクハラで訴えられかねんのでこの辺でおいともしますけど……。

「ユーリ?」

  長い髪の甘すっぱいストロベリーの匂いと、すこし汗ばんだ肌にパジャマが染み付いていた。

反射行動における、寝返りをうって言葉にならないような声で何度も繰り返していた。

その、夢でも見ているような姿を傍観していられるわけもなく。

「ほら、ユーリ」

 そうして、肩を揺らしてみるがそれだけでは起きる気配がない。

「朝、だけど。ユーリ……パジャマめくれているよ」

「えっ、は………はっ、ハルさん!!!」

 咄嗟にめくれていた部分に触れられるはずもなく、隙間から見える彼女の裸体にすこしドキッとしていた。

いきなりの俺の声に目が覚めて、涎が垂れていたことに気がついたのかユーリがワイシャツで拭う。

そのあと急に恥ずかしがって枕に蹲る。しばらく動かない。

恥ずかしいのか、もじもじとしていたユーリだった。

しかもワイシャツは結局パジャマよりもこちらの方がいいと。だけど、恥じらいもなく晒された秘所とかもはや説明もできるわけもなく。

「は、ハルさん……ひどいです。イジメさんです」

 それにおける謝罪はしたところで今さっきの新鮮なイメージをふき取るには時間がかかるわけで。

一応年頃の女の子。

昨日起動したてで、周りの環境に適応できてないだけで。

「ユーリ、そろそろ起きよう。」

 普段からユーリは素直だから、言われたことにきちんと耳を傾ける。

データにおける分析や解析とか、ユーリの無意識で行っている処理は夢の一部なのだろうか。

人間も、夢の残末は記憶のデータに生じた残骸にすぎないのかもしれない。

「お、起きますのですっ」

 いきなり、ユーリは自分の服をばさりとベッドをはらりと脱ぎ捨てる。

突発的な出来事にうろたえる俺。

あわてるのも無理ない、彼女は裸身を見せつけられてどう反応すればよいものか。

 肌脱ぎになるユーリはまるで理解に苦しむわけでもなく、平然と。

「ちょっとまて。ユーリ」

 あわてて後ろを向く俺に、押しとどめたと思いこんだのかじっと止まる。

「はい。でも、着替えないと」

 だけど、目の前で裸を見せられる。

「わかった。着替えることは正しい」

 いやいや、肝心なことは普通とは明らかに着目すべき点がずれるわけで。

「まて。とりあえず出ていくからそれまで我慢。着替えするってことは自分の裸を見せることになるだろう?」

「―――ふぇ?」

 ごもっともだと思ったのだが、何故か首をかしげる。

「ろぼっとデス、機械さんデスよ……私。ですからハルさんになら裸における抵抗がないのですけど」

 思念を集中した結果、彼女が“女の子”に対する抵抗がまだ認識すらされていない。

どうしても分からせるために、ここは沈静したくなる気持ちを振り切ってブレーキをかけていた気持ちを切り離す。

恥ずかしいと、同時に彼女に直接恥心するということを感じてあげるためにも荒療法だけど。

振り向いて、目先に遇発的にも俺はユーリの胸を―――掴んだ。

その瞬間それは、生まれて初めて胸を触るわけで……神経が吹っ飛んでしまいそう。

敏感で、かつ柔らかい。マシュマロのような弾力に、それは抱きつかれた時に優しく包み込まれる。

 ああ、一気に残罰が増えたみたい。

むにゅ、と触れた胸元から乳首が突起している。

 女の子に対してすることじゃないな。

――――荒療法以前に、自分の欲求が嘘のように引き下がる。


さすが無頓着なロボットさんでしたね。

一家に一つあるならば、ウチにもそんなロボット欲しいですわ。

 まあ、国に申請しないと支給されないみたいですので難しいようですよ。特に、この手の国家機密ばかりのオーバーテクノロジーの塊には。

次回は女の子たちの秘密の会議です。

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