天使
……えっと、この場合は方向修正の方がいいのだろうかな。
やっぱり書いて、本来の色を失いつつあるのだろうかと心配になります。
とりあえず、書ききって修正をしていたのですがその方が良さそうですのであまり見ない方がお得だと思います。
というか、うん。評価も下がるわけだよね(汗
体が浮かぶ。
地面についている手応えがないのだと、空中でにらみ合いながらも視界がふわりと舞い上がる体を体勢維持できない。
この落ちているのだと、客観的になりえたのは限定的な現象としてのアームスーツの最大負荷において主要道路が、絶え切れないことなど予想できてしまうからだろう。
崩壊の創始、それでも真っ逆さまになりながらも落ちまいとした強化外骨格は必死の抵抗も虚しい主要道路の破片と共に墜落。
やり場のなくなった体勢からの勢いだけが、落下するスピードを更に加速度を高めるように複数の残骸と朽ち果てた道路の決壊は止まることがない。
クロアの被弾した体の一部から破片によって擦過し、生々しい機械部品が露出するが、構っている余裕がないと鉄片を片足でバランスを保ちつつ、どうにか体勢を前のめりにした。
「躊躇なんてしていられないのだから」
臆病風に吹かれたわけでもない、まして春陽の無事を最優先事項に苦境など乗り越えるのだと。
噛み砕かれた内部装甲に擦れ、振り落とされまいと真下だけは見なかった。
真下は、崩壊した道路の一部と裁断化した周辺部位の破壊痕だけがビル解体のように広がっているのだ。
まるで、鉄屑の山がひろがり振り切れない思いだけが寂寥に落下していた体を濁らせる。
「クロアさん!!」
落下地点から春陽がその光景を眼前とし、ひきつけた声色で蛮声。
降下していく最中、彼の再認識には時間を取らずに済んだのだと思えば明晰な判断なのだとクロアは僅かに聞こえない程度に喋った。
落ちていく体。
春陽の叫び声だけがどうやら遠く感じてしまうが、それでも敵は容赦なくガトリングの速射が目的もなく乱射してきた。
大型の弾丸を直撃だけはされたくない、まして落下状況において姿勢制御している故にグロックを投げ捨てる結果になってしまった。
苦虫を潰したように、神妙な顔でクロアは身を縮め次弾である弾丸を真横に掠りつつも直撃を回避する。
片腕で落下物の一部が偶然にも手をかけて、ガトリングの弾を数発でも防ぐ。
オレンジの火花と、それと同時に砕ける衝撃音だが幸い頑丈な作りをしているので、数発程度なら防げるならまだ許せるくらいにそのまま盾にする。
「そこっ!!」
予備システムが落下地点を割り出し、クロアは小さい体を丸め真下への落下を多少でも緩和しようと落下速度を自己で改変し、落下位置での支障を最小限に留めようと努力。
その間に、あろうことか片腕のベレッタは健在を確認し一発の強装弾が装填し終えた。
200発以上の弾が盾を貫こうとするが、アームスーツが視界の端に捉えたときには自身のガトリング砲が打ち抜かれ爆発に、強化外骨格が初めて戸惑いをみせる。
弾薬の転送には時間を必要とするのだろう、一気に自身の装甲を盾にして防御体勢へと変換した。
それは、ヒューマノイドロボットの正確な射撃ソフトによっての行為ではない、一人の女性として、何よりも華奢な体つきの年相応の子供に互角とされることに苛立ちさえも垣間見る。
「たとえ盾が壊れたとしても」
強欲な威力を誇り、盾にした落下物は熱線によって粉砕の文字を修飾するが。クロア本体の影響を最小限に留める。
用をなさなくなった盾を投げ捨て、ベレッタの残弾数で距離を切り詰めた。
こんなところでやられるつもりなど毛頭にない。
クロアは巧みにトリガーを引き、軌道修正しつつアームスーツへと何回も引き金を引いていた。
爆散したガトリング砲を捨て急降下し、擦れるように何かに引っ掛かりつつも、もがく数泊の時間に対応が遅れ無抵抗のまま瓦礫の山へと容赦のない衝撃に追いやられていた。
ゴンッと鈍い音を弾くと、その周りにはクレーター状に広がっていた波に一瞬囚われる。
「………!!!」
その後に続くように砂煙を巻き上げられる中、クロアは残骸の山へと体がぶつけながら頭を低くした。体の一部をクッションにして、受身を取り幸いにも頑丈な体が耐性になったために損傷になるような障害はない。
風が吹き荒れ、荒々しい風向きの変化に雲が一気に風に向かって流転していた。
砂煙は一瞬で消え去り、浮かび上がった月が倒壊した橋の下を写す。
破壊者として蹂躙し、消し去ったものは膨大だと機能を失いかけた周囲は月明かりでしか確認することしかできない。
崩れた破片が、まるで月の色を奪うように月照し微かな色褪せることなく輝いていた。
孔径から漏れた光。
破片としたコンクリートは建物を倒壊させ、主要道路下の建物はすでに廃墟とかしている。
幹線道路網からのライト、周辺一帯での一部の地域のみで停電は流れ弾によるモノだと外部通信からの上官からの黙示とされ完全に補助ケーブルが失った今では単独行動。
街の動きは、街灯からの相手の位置を確認できないまま、アームスーツは微々たる破損箇所を修復ソフトで補おうと躍起になる。
機体を旋回してガトリングの代わりに弾薬の少ないショットガンを掲げ、肝心なる姿を確認できないと、辺りを見回したが姿が見当たらない。
それは、流失し、まるであざ笑うかのように翻弄されているのだと知った。
(俺は……やられるのか?)
クロアは煙から壁伝いに移動しつつ、じりじりとアームスーツの距離を縮め反撃の機会を壁に隠れることもない巨体な強化外骨格を伺っている。
一息つき、慎重さを優先とした行動へと敵の所在を特定してベレッタの残り弾倉から新たなマガジンをセットしグリップを深く握った。
わざと気付かせるようにクロアはグロックで数発撃ち込み、強化外骨格の装甲を弾く。
弾かれた弾は、赤色の光を放ちパイロットが表示画面から彼女を映し出していた。
ショットガンの銃口を向け対峙し、お互い引き金を引くことない時間。それも微動だしないクロア。
操縦桿をいち早く握り締め、ショットガンの弾を装填しライフルを腰だめに再度しても中短距離をこちらに有利だとしても、相手はボルトアクションの80mmショットガンに対して腰を引くことはない。
(……奴は、何物だ)
脊髄反射した神経を最大にフルセットし、奴の攻撃を弾き、接近戦で絶ち頭を圧し折ることが可能だとしても。
中のパイロットはまるで動くことのない人形のように、怖気づく気持ちで震え上がって、脳からアドレナミンが吹き出すのが分かった。
アームスーツの稼働時間だけが、刻々と迫り気が付いたら腕が震え始めていた。
パイロットは戦慄し、生身の人間でないことも長年訓練で生かした経験を持っていたとしても、訳も分からない感情に支配されるかのようにあらゆる結論を総動員しても結末が見えてしまった気がした。
「……」
黙然とした、自殺行為を彼女は瞬き一つせず不動と死ぬことさえも辞さないとした身のこなし。
そして、その手にある小さな拳銃という名の剣が恰も対戦車用重火器のように見えてしまう。
(………くそ)
いずれにしても、形勢は反逆していた。
とりあえず、次回は主人公の活躍もあるはずです。
う、後書きがこんなにツライと思わなかったよ本当。