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Pandoraの箱

くじ引きで人生を左右されます。まあ、大人になってもくじ引きで嫌な事されたりするのですよ。

特に、日頃の行いが悪いと当たってしまうらしい。

ああ、神様。くじ引きは構わないが、その貧乏くじを引くことだけはせめて、せめて。

ヨッシーは合点一致で決まるが、肝心なのは……

「そういえば、ユーリ」

「なんですか? ハルさん」

 まじまじと瞳の色が変わる。期待されている、もしくはそれに近い要求を俺から求めていた。

「お前って野球できるのか?」

「えっと、やきゅーってなんですか?」

 前言撤回。そういえば、ユーリって野球そのものを知らないにも合致してしまう。

だけど、物語におけるヒロインというのはいつも悲劇な運命を辿るわけだが。

「じゃあ、やりますか。くじ引き」

 目の前に置かれたのはパンドラの箱。中身は当然知っている人は委員長だけ。

狂喜にしたクラスメイトがまるで罰ゲームであるかのように当たりが人生における外れなのだ。

一人の殺気が周りの視線を殺す。

額からのびっしょり濡れた汗。呼吸がまるで獰猛な野獣のように荒く肩からの息が前後の人であるかも不定した。

握る拳が震えて、足がまるで破り捨てるように止まることがない。

それはたった10分の1の確率だ。

だが、目先から光るものは一つ。当たりではない、外れだ。

そう、結果が良ければこの際は気にしていられない。

 他の競技でもいい。

だが、野球という文科系クラスにとってこれほど苦痛なものはない。

 いくら美神と謳われた顧問の先生が担当だとしても学年では運動部のエースのごろつき。

はたまた甲子園組まで存在するクラスもある。

そんな中を誰が好きこのんで野球などしたくなるか……。

 懸命な委員長の判断がクジ引きにしたもの、ある意味妥当だと思う。

「~~~~~」

小刻みに揺れる指先に一つの紙。箱から出てきたものには『あた』の文字が拒絶できない現実を突き付ける。

 秒にして一秒。クラスメイトの引いた紙には“あたいは街の人気者”と肝を冷やす、いや冷やして即倒しかねない。

目を見開き、これが当たりだったらという想像が頭からなられることはない。

まるで、黴だ。しかも夥しい数の。

そこから懸命に歯ブラシだけで掃除することの辛さが外れだったことに心底から喜ぶ男子生徒。

だが、クラス数人からまるで外れたことを快く思えなく軽く弄られる。

また今度は女子生徒。

拝む表装からは、入ずして願望とは程遠い『あた』の文字。

 ブレルことなく顔面へと突き付けた。そして、驚きの白さ。

 拝んだ先で転倒され、保健室行きとなった。

落胆する者もいれば、この世から消えろと唱える人もいる。

順番通りにいけば、柚樹が番だ。

本人はべつに野球などこなすこともできるわけで、特に意表をつかれるわけではない。

 賺した顔は、急転から逃れたようにボックスから一枚の紙を取った。

「当たりなんて、早々にでてこないでしょう」

「いや、それ当たりだから」

「――――ん、本当だ。まあ……いいや」

 だけど、愕然しない彼女に意外がある。

普通女子生徒が男子生徒に交えて野球など誰かしようとするか。

「あのさ。柚樹は他の種目もあるわけだし、棄権だってありだろう? 部活やっているわけだから」

「馬鹿言うな。ワタシは、棄権などするわけがない。寧ろ光栄に思えるからな」

 と、半ば諦めもついた様子に自分の席へと戻っていった。

諦めついでに、こんな季節にはあまりにも不届きは肩をすくめる。それが苦々しい表情は窺えてしまうのは、どうしてだろう。

「こうして、一人決まったわけだが」

 委員長がそれを確定するように黒板へと柚樹の名前を書き込む。

「ふむ、俺様の番だな」

 彼の神妙な顔が、二番煎じされた安俳優のような含み笑い。そう、吉田は気早いガッツポーズのまま教壇へとあがった。

「あー、マズイぞ。吉田……」

 俺の言葉を聞く間も彼は、一つの紙を引き出した。

そこには、あたりめ。きちんと判り易く、消し線をして当たりを強調している。

「んなっ!!! なぜだぁ」

 彼の絶望を抱く姿を目の当たりにして、クラスメイトがご愁傷さまとだけ合掌された。

この手のことだから、残りは俺の席順へとまわってくるのだが吉田は自分席へ顔を伏せていた。

こればかりは仕方がない。教室から絶望を抱く吉田に久野が溜息混じりに、

「日頃の行いが悪いからだ」

 ちゃっかり冷やかしを入れていたが、彼にはもはや反応はなかった。

「うるせー、ヨッシー」

「まあ、珍獣はともかく。このままでは当たる確率が倍増してしまった」

 呆れを含めた微笑だったのだろう。

だが、

「どうせ、お前にはわからんだろうが。ここの野球が地獄だってこと」

「知らない。それに俺はハルがチームにはいるならそれでも悪くない」

「――――アイツな」

 と、真後ろから聞こえているのですよ。それには席が隔てりもないわけだし。

「ハル」

「吉田?」

「お前も野球やらないか? 去年より絶対楽しませてやる……ぶちぎって優勝しようぜ」

「………ああ」

 男子生徒が、くじを引いてみようと“あた”の文字が再び周りの視線が集中して一瞬でも戻したくなるが手が離せない。

「!!!!」

 あたたたたたたたた! アタタタタタ! おあたっ!!!

まるで、世紀末救世主伝説の主人公かとツッコミを入れたくなる長さの外れクジにもはやどうでもよくなってきた。


む、最近の若者に対して世紀末救世主伝説を知っているだろうか?

野球アニメでも世代の違いが分かってしまうらしい。

まあ、タッチなら新しいがドカベンを知っている最近の若者も珍しいらしいからなぁ。

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