妖怪軍団VSドリニ街連合 1
雪女3姉妹を仲間に入れて数日後
『侵入者を検知しました』
水晶玉からの報告がきた
この時が来たか
「侵入者の人数はわかるか?」
『人間60人です』
この人数は精鋭の可能性が高いな
既に土方歳三達は戦う準備を済ませ、俺の所に集まっていた
「作戦は計画通りに行う。まず、土方歳三、カイリ、うつけを隊長にして部隊を3つに分ける」
俺は、ダンジョンの配置替えスキルを使い、途中からの道を3つに分けた
その道が行き着く先は戦場となる小部屋を3つ配置している
そして、この3つの部屋に分けた部隊を配置して迎え撃つ作戦だ
「仮に片方に敵が寄ったら、俺が待機している部屋を経由してくれ」
3つの部屋は、どちらも俺が本陣とする部屋に繋がっておりどこの部屋にも行けるようにした
みんな俺の話を理解し頷いた
「主人よ、そろそろ配置に着きます」
土方歳三がそう言うと、みんな配置場所へと向かった
第1部隊
隊長:土方歳三
メンバー:鬼「イチ」
雪女「アリス」
小鬼と人魂 計100体
第2部隊
隊長:カイリ
メンバー:鬼「ニイ」
雪女「ミンス」
小鬼と人魂 計100体
第3部隊
隊長:うつけ
メンバー:鬼「サン」
雪女「スイミ」
小鬼と人魂 計100体
「さて、相手はどうくるか」
俺はただ本陣で結果を待つしかなかった
ドリニ街の冒険者達は、ダンジョンに入ってしばらく経っていた
「何かおかしいな」
閃光の旅団のリーダーであるライクンは、普通のダンジョンにはありえない異変を感じた
「あぁ、おかしい。ここまで来て魔物と1回も会っていない」
青色の弾丸リーダーであるブルースも同じ違和感をだいていた
「こりゃぁ、将軍級の魔物がいるな」
黒犬のリーダークロスは、この状況を推理して1つの可能性を出した
「将軍級だと!?」
冒険者達はざわめき出した
将軍級の魔物は魔物達を束ねる個体になる。極めて強力な力を持っており、国から賞金がかけられるほどだ
「おい、見ろよ道が3つに分かれているぞ」
冒険者達のざわめきを無視して先に進んでいたライクンが、3つの分かれ道を見つけた
「分かれるか、まとまって罠でもかかったらひとたまりもない。やばいと感じたら引こう。ここのダンジョンは何か違和感を感じる」
クロスの提案に冒険者達は頷き、閃光の旅団と青色の弾丸、黒犬が3つに分かれてグループを作った
「あんたらはどうするんだ?」
ブルースは街長の特殊部隊である「FOX」を見た
「私達は12人いるので、4人ずつに分けれます。皆実力はあるので役に立つと思います」
そう言うと、FOXは4人ずつに分かれた
「よし、行くか!」
ライクンの声と共に冒険者達は3つに分かれて進み始めた
土方歳三率いる第一部隊
「土方歳三さんって言いましたっけ?」
土方歳三は敵が来るのを待ってると雪女のアリスが話しかけてきた
「あぁ、そうだ」
アリスはじっと土方歳三を見た
「なんかようか?」
気になった土方歳三はアリスの方を見た
「いいえ、あなたの服装珍しかったので気になりました」
「これは軍服って言うものだ」
「軍服...珍しもの着てますね」
アリスは珍しそうな目をした
「来るぞ」
土方歳三が小部屋の入り口に目を向けると、冒険者達が現れた
「あんたらが、ここのボスか?俺は黒犬のリーダーを務めているクロスと言うもんだ」
「倒してみればわかる」
土方歳三は刀を抜いて構えた
カイリ率いる第二部隊
「あんたらの相手は私達よ」
「俺達の相手は魔物とはいえ、女性か気が引けるな」
カイリ達と対峙したのは閃光の旅団ライクンが率いる冒険者達であった
「女性=弱いと見ると甘い目みるよ」
カイリは隠していた投げナイフを高速で投げた
ライクンは咄嗟に避けたが、後ろにいた冒険者の喉にナイフが刺さり声を出す間もなく地面に倒れた
「くくく、面白いじゃないか!前言撤回しよう、全力で戦わせてもらう!」
ライクンは自分の周りに電気を発生させた
うつけ率いる第3部隊
「うわぁ、相手やる気だよ」
うつけが見る先には、水が槍状になり何十個も浮いていた
「青の弾丸リーダーのブルースだ、さっさと進ませてもらうぞ」
「穏便に引いてくれないのか?」
うつけは強い相手だと分かり、めんどくさくなっていた
「残念ながらそうはいかないな。手始めの実力試しと行こう、水魔法『槍蓮華』」
水の槍が一斉にうつけ達に向かって放たれる
「氷魔法『氷龍の吐息』」
しかし、水の槍はうつけ達に届くことは、凍りついて落とされた
「やるね、姉ちゃん」
うつけは笑顔で、雪女のスイミに言った
「ここを指揮してる隊長なら、ちゃんとしてください」
スイミは溜め息まじりに言った
「多少はやるようだな。しかし、退かないここを通らせてもらう」
ブルースは自分の武器である槍を構えた
妖怪の軍団と冒険者連合の総力戦が開始された