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妖怪ダンジョンで頂点を目指す  作者: llaruma
ダンジョンマスター始まり編
2/27

侵入者

「五稜郭はどうなった?」


  ごりょうかく?


  霊魂召喚で現れた人物は『土方歳三』という名前だ


  聞いたことがない異国の偉人なのであろうか


「五稜郭というのは知らない」


  そう言うと、土方歳三は片手を自分の顎に付けて考え始めた


「外地の者か、てことはここは津軽か?」


  独り言を言ってると思うと再び俺の方を向く


「君は蝦夷共和国を知っているか?」


「いや...」


「確かに建国させて5ヶ月その名は知らない者もおるか、なら榎本武揚は知っておろう。江戸幕府で重要な幕臣であった」


「知らない...」


  土方歳三は、目をまん丸に俺の方を見る


「君は何も知らないのか、名は何という」


「カイルだ」


「日本の名ではないな、異国の者か」


  土方歳三は再び悩み始める


  これではらちがあかないと思い、自分から話を切り出す


「土方歳三さん?」


  俺は恐る恐る話しかけてみた


「ん?なんだ?」


「自分もちょっと説明しづらいのですが、多少は理解しているので説明します。ここはダンジョンという洞窟の中です」


「ダンジョン?」


「はい、詳細を伝えると長いのですが今はその名前だけ覚えてください」


「わかった」


  土方歳三は、そう言うと頷いた


  話が理解できる人みたいだ


「俺はダンジョンマスターという者で、『霊魂召喚』をしたらあなたが出てきました」


「霊魂...?てことは、我は死んだのか...」


「恐らく...」


「どうも最後の記憶が思い出せん、孤立した味方を助けに出陣したまでは覚えているのだが」


  恐らく、その時に死んだんだろう


  俺は、なんとなくそれを察することができた


「あんたは、俺の主人なのか?」


「なぜそれを?」


「どうやら、その霊魂召喚というのを行って俺が呼ばれたのだろう。そう考えるのが普通だと思うが?」


  すごい頭が良い人だ、そしてこの物事に対する柔軟性いくつもの修羅場をくぐり抜けたのだろう


「はい、自分もダンジョンマスターになったばかりで、自分も理解できないです」


「お互い状況は同じか面白い、この新撰組副長である土方歳三あなたの味方になろう」


  心強い味方ができた


「よろしくお願いします」


  俺は土方歳三と握手をした


「一つ質問なのだが...」


「はい?」


「洞窟の外にいる者達はあんたの味方か?」


  洞窟の外?味方?そんな人いる訳ない


  考えられるのは一つ


「ただいま、洞窟の外から侵入者が入ってきました」


「侵入者!?」


  俺がダンジョンマスターになったのはついさっき、行方不明者の探索に来るのは早すぎる


「主人よ、つけられていたみたいだな。ここに来る途中誰かとすれ違わなかったか?」


  すれ違い、そういえば村の依頼を受ける時、近くにこの村の者ではないのが何人かいたような


  まさか...


「冒険者狩りか...」


「なんだそれは?」


「ダンジョンの財宝や依頼の報酬を貰った冒険者を襲う奴らです。この辺境の地までいるとは思わなかった油断した...」


  冒険者は依頼をこなす時魔物にも気をつけなければいけないが、人間もまた気をつければならない者の一つだ


「悪党か...よし、早速俺の力を見せる時が来たようだな。主人はここで待たれよ」


「ちょっと待ってくれ」


  俺は行こうとした土方歳三を呼び止める


「どうした?」


「相手は何人いるかわからない。あなたの実力を疑っている訳ではないが、護衛をつける」


  俺は水晶玉を手に持った


「妖怪は呼べるか?」


「はい、基本時間経過でダンジョンに現れますが、ポイントを使用することによって召喚することも可能です」


  表示されたリストの中から強そうな妖怪を探す


「この妖怪なら...」


  召喚するのにポイントを使うのは、初耳だがそんな事気にしてる場合ではない、高くて2体しか出せないが充分だろう


「こいつを2体召喚する」


  再び光に包まれた







「兄者〜もうちょい待ってれば良かったんじゃないですか?」


  松明を持った男が言う


「そうですよ、兄者〜俺達が入るまでもないって」


  弓を持ったもう1人の男がも言った


「いや、時間が経ちすぎている。もしかしたら、財宝の選別をしているのかもしれん。しかも、山が崩れて出てきた洞窟が手がつけられていない可能性が高いから、噂が広まる前に俺達が回収しきろう」


「それは、そうだ頭良いな兄者」


  冒険者狩りを行なっている6人の装備は革装備である


  その理由は革装備軽さで機動力を生かし、冒険者を速やかに襲い、すぐその場で逃げるためだ


「洞窟と聞いたが、やけに広いな」


  冒険者狩りは、そのまま突き進むと進行方向から足音が聞こえてきた


「誰か来る」


  冒険者狩りは武器を構える


「敵は6人...1人で2人か」


  そう言って現れたのは黒い軍服を着た男であった


  こうして、初めてダンジョンマスターとしてのダンジョン攻防戦が始まった

 

誤字脱字あったら教えてください

すぐに修正します

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