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妖怪ダンジョンで頂点を目指す  作者: llaruma
ダンジョンマスター始まり編
15/27

妖怪軍団VSドリニ街連合 7

「おいおい、化け物かよ」


 全体攻撃魔法「黒蛍」を仕掛けたクロスは、その光景を見た感想は、その言葉であった


「闇魔法『闇衣』だ」


 土方歳三は闇に覆われていた。黒蛍が放たれた際、土方歳三は闇に包まれて攻撃を防いだのだ


「単体攻撃も駄目で、全体攻撃も駄目か...どうしたもんかね」


 土方歳三は刀を収めて鞘と刀の持ち手に手を添えて構えを取った


「今度は俺の番だ」


 クロスに向かって走り出す


「見たことない構えだが、やばいってのはわかるな」


 クロスは剣を構えた


「剣技『居合斬り』」


 土方歳三は高速で刀を抜いてクロスを斬った

 

 しかし、斬られたはずのクロスは黒い炎になって姿が消えた


「黒炎魔法『黒炎の分身』。そして後ろがら空きだぜ。黒炎魔法『黒炎砲』」


 後ろに回ったクロスはゼロ距離から攻撃魔法を唱えた


 土方歳三がいた場所は黒い炎に包まれる


「闇魔法『闇分身』。同じ技を使えるのを警戒しないとだな。剣技『暗楽殺』」


 土方歳三はクロスの急所を刀で貫いた


「...ここまでか。お手上げだ」


 クロスはそう言うと、地面に倒れた


「主もなかなか強かったぞ。魔法を使う事になったのはお主が初めてだった」


 クロスがやられたのを見て冒険者達は逃げ始めた


「追い打ちは不要だ。負傷者を助けよ」


 土方歳三は負傷した味方を助けるように指示した


「土方さん中々すごい戦いでしたわね」


 雪女のアリスは土方歳三の元に歩いてきた


「お主の空間魔法もなかなか凄かったではないか」


「あの状況で私の戦いも見ていたのですか、余裕でしたんですね」


 アリスは驚いたように言う


「頭と姉御さん、無事でしたか」


 FOXの隊員と戦っていた鬼のイチも合流してきた


「あなたもなかなか...」


 アリスはイチの方を見ると言葉が止まった。イチの身体中が矢と剣に刺されていてボロボロだったのだ


「あいつら、なかなか強かったですね」


 イチは笑いながら言う


「あなた、その傷で良く生きていますね...」


 アリスは若干引き気味に言う


「鬼は丈夫さが売りなんで、これくらいはかすり傷です」


 土方歳三はイチの身体の傷を見て


「武蔵坊弁慶みたいだな」


 という感想を言うのであった





 今回の戦いは全勝で終わった。雪女の活躍も凄かった


 負傷者の手当などの処理を終えると俺はみんなを集めて宴を開いた


「乾杯~!」


 みんなどんちゃん騒ぎでお酒を飲んでいる


 俺はお酒を片手に飲みながら今回の収穫を確認した


 この戦いで、冒険者の遺体をダンジョンに取り込んだことによって、ダンジョンレベルが4から8に上がった


 このことにより、新たに霊魂召喚が1回できるようになった。これは、また後日にすることにしよう


 そして、小鬼から鬼に進化したものも7体ほど確認できて鬼の数は10体になった


 今回の戦いで、鬼の丈夫さがわかったので今後も役に立つだろう


 もう一つ確信したこともあった。人魂はオークの襲撃と今回の戦いに参戦してもらっていたが、1体も進化しなかった。これは、人魂は進化しないっていうことであろう


 戦いに関しても人魂は小鬼より苦手な感じがしたので、違うことに使うのがいいかもしれない


 今のところ全勝できているが敵は強くなってきているのも感じているので、本格的にダンジョンの防衛機能を強化していかないとだな


 ダンジョンポイントは5000ポイントとかなりの高ポイントを手に入れる事が出来た


「マスター聞いて、うつけのやつ龍を切り倒したらしいのよ。ずるくない?私も龍殺し、して見たかった」


 戦果の確認したら、酔っぱらた首無しのカイリが話しかけてきた。どんだけ飲んできたのだ


「うつけ、龍を斬ったのか凄いではないか」


「いやいや、マスターまぐれですよ。相手が召喚をミスってボロボロになった状態で召喚されたので、運がよかっただけですよ」


 うつけは照れるように笑う


「うつけ、謙遜できたのか。成長したな」

 

 土方歳三は酒を飲みながら毒舌をはいた


「ひどくない!?」


 うつけの嘆きにみんな笑っていた





 ドリニ街の街長の屋敷


「なんだと...」


 街長のドリニ4世は冒険者が大敗して逃げてきたのと、派遣した特殊部隊が全滅したという報告にショックを受け、その場に座り込んだ


「街長...」


 街長の従者が街長の元に駆け寄る


「領主様に報告せねば...これは早期に排除しなければならない存在だ」


 ドリニ4世は震えた足で自分の机に座り、震える手をなんとか抑えて手紙を書く


「これを領主様に出してくれ」


「はい、すぐに」


 従者はそれを受け取ると、屋敷を出て馬を走らせ領主がいるところに向かった


 ドリニ4世は、屋敷の2階から向かったのを確認すると頭を抱えた


「この街最強と言われたCランク冒険者3パーティーと特殊部隊FOXが全滅だと...この街はどうなるんだ」


 ドリニ街には、守備兵以外の戦える戦力がほぼ壊滅したことによる絶望感が隠しきれなかった


「これじゃ、私のダンジョンを商業化にするという計画も破綻したではないか」


 ドリニ4世は、ダンジョンの危険性がないと判断したらそこから湧いてくる魔物を定期的に狩って戦利品を売るという計画を立てていたのだ


 この日ドリニ4世は倒れ執務が困難な状態になった


次回から新章が始まります

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