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妖怪ダンジョンで頂点を目指す  作者: llaruma
ダンジョンマスター始まり編
13/27

妖怪軍団VSドリニ街連合 5

 スイミはその作戦を聞いて驚く


「あんた、本当にその作戦でいけるの?」


 スイミは確認のためにうつけに聞いた


「俺を信じな。生き物ならいける」


「はぁー、わかったわよ。私の最大の氷魔法を使うから、後は頼んだわよ」


 スイミは魔力を溜め始めた


「さて、ちょっくら本気を出そうかな」


 うつけは龍に向かって走り出した


「無駄だ。龍に勝てるやつなぞいない!」


 ブルースは嘲笑うかのように笑う


「ギャオオオ!!」


 龍は咆哮をあげて、近づいてくるうつけを噛みつこうとした


「今だ!」


「氷魔法『氷鳥ひょうちょうの暴風』!」


 スイミが放った魔法は、水龍を氷つかせる


「氷らせたぐらいだと、水龍は止まらんぞ!」


「一瞬だけでもいいんだよ。武器強化魔法『あべこべ』」


 うつけは、あべこべの能力を武器にまとわせて水龍を切った


 すると水龍は真っ二つに切れて砕け散る


「な...!?」


 ブルースはあまりの光景に言葉が詰まった


「さぁ、次はあんただぜ」


 うつけは剣の先をブルースに向ける


「ぐっ...!」


 ブルースは周りを見る、ついてきたFOX隊員は全滅、冒険者も鬼のサンの指揮と奮戦により、人数を半数以下まで減らされていた


「ブルースさん、勝敗は決しました撤退のご判断を」


 青の弾丸のメンバーの1人が撤退を進言する


「て...撤退する。皆撤退だ!」


 ブルースは大声をあげて撤退をすると言った


「お前の顔を覚えたからな!次は絶対勝つ!」


「あぁ、いつでも待ってるよ」


 うつけは、手を振りながら答えた


「水魔法『水爆霧すいばくむ』」


 あたりに水しぶきにより視界が悪くなり、晴れた頃には冒険者たちの姿は見えなかった


「あんた!逃がしていいの!?」


 スイミはうつけに対して言った


「逃げる者に追い打ちはしない主義でね」


「たく、あんたは甘いわ」


 スイミは呆れた声で言った





「ブルースさん殿は私たちが行います」


 ダンジョンからの脱出をしているブルースは一番後方で冒険者たちが脱出するまで、殿を行っていた


「負けたのは俺達の責任だ。殿は俺の役目だ」


 ブルースと青の弾丸メンバーは分かれ道となった所を通過した


「そろそろ前方にいたやつらは、ダンジョンの入り口近くまで行ったか」


「はい、恐らく」


 ブルース達もダンジョンの入り口に向かおうとした時にある異変を感じた


「何だ?霧か?」


 あたりに霧が立ち込めた


「ぐわ!」


 青の弾丸のメンバーの1人が叫び声をあげた


「追手か!」


 ブルース達は警戒態勢をとる


「誰がやられた!?」


「ウォックです!」


 残ったブルース達3人はお互いの死角をカバーするようにして霧で見えない中、背中をお互いに預けた


「たく、うつけはとことん甘いわね」


 霧の中から声が聞こえる


「誰だ!?」


「安心しなさい、前方の冒険者たちは逃がすわ。だけど、脅威となりそうなあなた達は逃がさないわ」


 ブルース達は辺りを見渡す


「がっ...!?」


「カルス!?」


 青の弾丸の1人であるカルスは突然倒れた


「どうした!?」


「首にナイフが刺さっています...助かりそうにありません」


 ブルースは剣を強く握った


「遺言はある?」


 再び霧の中から声が聞こえた


「ふっ、あんたに言う言葉はない」


「じゃあ、さよなら」


 目の前からナイフが飛んでくるが、ブルースは剣ではじいた


「サーズ!今は前にいるぞ!」


 ブルースは最後に残った青の弾丸メンバーのサーズに声をかけるが、返事がない


「おい、サーズ!」


 ブルースは振り向くが、サーズは血を流して倒れていた


「いつの間に!?」


「最後はあんただけだよ」


 ブルースは、後ろから首にナイフを突きつけられた


「あんた何者だ...?」


「死ぬ前に教えてあげる、私の名前はカイリよ」


「カイリか、あんたはここのダンジョンで一番強いのか?」


 カイリはしばらく考えた


「そうね、2番目ってところかな」


「それ以上がいるのか...末恐ろしいダンジョンだ」


 ブルースは絶望で剣を地面に落とす


「俺達は辺境にある田舎街の冒険者だ。この一件は領主様の耳に届くだろう。領主様がいる都市の冒険者や兵士はレベルが違う、覚悟しとくんだな」


 ブルースは恐怖で震えた声を振り絞って言った


「ご忠告どうも。じゃあ、逝ってらっしゃい」


 カイリはそう言うとナイフを振り下ろし、ブルースの首を切った




 土方歳三率いる第一部隊は、既に冒険者達と混戦状態であった


「俺の相手はあんたか」


 黒犬のリーダーであるクロスは土方歳三に聞いた


「まぁ、そうなる」


「お前ら手を出すなよ、これはクロスの獲物だ」


 クロスは黒犬のメンバーに言った


「わかったよリーダー」


 クロスのメンバーは笑いながら言った


 クロスは刀状のものを鞘から抜いた


「刀か」


 土方歳三の一言にクロスは首をかしげた


「刀?確かにあんたと持ってる武器と似ているが、これは倭国わこくにある和剣わけんというものだ」


 クロスは持っている和剣を眺めた


「まぁ、戦おうぜ」


 クロスの一言で土方歳三は刀を構えたが、雪女のアリスが前に出てくる


「土方さんの手を出すまでありませんわ。この魔法で全滅させます」


 アリスがそう言うと小部屋にあらかじめ仕掛けられた魔法陣が光り出す


「氷空間魔法『雪城せきじょう』」


 ダンジョンの小部屋全体が雪で作られた部屋に変わった


「おいおい、これだけの空間魔法の使い手がいるとは聞いてないぞ」


 クロスは展開された空間魔法を見て言った


「この空間魔法は至るとこに罠が仕掛けてありますわ。動くと死にますわよ」


「確かに凄い空間魔法だ嬢ちゃんだが、漢の1対1に首を突っ込むのは良くないぜ」


 アリスの忠告に対しクロスは和剣を地面に突き刺した


黒炎こくえん魔法『黒炎噴こくえんふん』」


 地面に突き刺した和剣から黒炎が吹き出して、氷で作られた空間が溶け出す


「私の空間魔法を炎で消した!?」


 アリスは自分の空間魔法が簡単に破られたことに驚きを隠せなかった


「さて、障害物を無くしたことだし、勝負の再開といこうか」


 クロスは土方歳三に剣を向けた







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