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雲蒸竜変、焔の如く  作者: ばれーしょ
紅の章
1/2

序文

「或いはそれは運命への叛逆か。それとも不可逆の潮流か。


『一度噛み合った歯車は決められた通りに駆動し続ける』

『踏みしめられた大地がその擦られた表面を戻すことは決してない』



 事の発端は五百年前の因果か。それとも信じられないほどの太古の因縁か。

 一度バラバラに崩れ落ちた歯車が、再度確かな引力を帯びて繋がりあう時が来た。


 様々な色の鼓動と情動を胸に。今一度結束する一つの潮の、その序文である。」




 ---セイクオ暦516年・


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