思いもよらない出来事
数日後……。
「ねぇねぇ、レイちょん。今日の帰りどうする?」
「う~ん、そうねぇ~……。あっ、そうだ♪ 今日の帰りはみんなで一緒にプリクラ撮りに行かない?」
「それいいかも♪ 私賛成♪」
「うんうん♪ 私も賛成♪」
「二人共ありがとう♪ それじゃ決まりね♪」
あれから数日後、私たちは今日もいつものように楽しく会話をしていたの♪
いつかその内に……、戸田くんに告白が出来たらいいよね♪
「ねぇねぇ知ってる? つい最近、この学校で告白があったんだって♪」
ん……? 何今の話? つい最近、この学校で告白があったの……?
私たちが廊下を歩いていると、近くにいた女子2人がこの学校で告白があったことを話していたの。
「うんうん♪ それ知ってる♪ 確か、戸田くんが好きな女の子に告白したんだよね♪」
はっ……? 今何て……?
私はそのまま近くにいた女子2人の会話を聞いていると、どうやら告白したのは戸田くんみたいで、それを聞いた私は心の中で怒りの感情が込み上げてきたの。
はっ……? 嘘でしょ……? 戸田くんはこんなに可愛い私を差し置いて、別の女に告白したってこと……?
「そうそう♪ でもその女の子、戸田くんに告白されてびっくりしたのか、突然逃げ出してしまったみたいなんだよね」
「えぇ~、何それ~? 戸田くんかわいそう~!」
はっ……? 何それ……? つまり戸田くんはその女に振られたってこと……? 何なのその女!? マジで許せないんだけど……!
続けてその女子2人の会話を聞いていると、戸田くんが振られたことが分かり、私は戸田くんを振ったそのクソ女をマジで許さなかったの。
「だよね。戸田くんかわいそうよね。だけど聞くところによると、お互いどうやら面識なさそうな感じだったみたいで、いきなり戸田くんがその相手の女の子に告白した感じなんだよね」
「えっ、何それ? それがもし本当だったら、相手の女の子が逃げてしまうのも無理ないかも」
「そうだよね。無理もないよね」
はっ……? 戸田くんが見ず知らずの女にいきなり告白……? 何それ意味分かんない……!
更に続けて女子2人の会話を聞いていた私は、何が何だか意味が分からなくなっていたの。
「ねぇねぇ、戸田くんが告白した相手の女の子って何て名前なの?」
「え~っと~、戸田くんが告白した相手の名前は、確か奥村さんっていう女の子だったみたいだよ」
「へぇ~、そうなんだ」
奥村……? 誰よその女……? つまり戸田くんはその奥村って女が好きだったってこと……?
最後まで女子2人の会話を聞いていた私は、戸田くんの好きな人は奥村っていう女だと分かったの。
「何なのあの女たち!? チョ~ムカつくんですけど~!」
「レイちょん、大丈夫……?」
「全然大丈夫じゃないわよ……。それよく早く教室に行こう……」
「あっ……、うん……。分かった……。それじゃ、私たちも教室に行こっか……」
「うん……、そうだね……。教室に行こう……」
そして女子2人の会話を聞き終えた私は、戸田くんが私じゃない別の女に告白したことに未だに現実を受け入れられないまま、そのまま教室へと向かったの……。
「ねぇ、レイちょん。これ見て!」
「えっ……、嘘……? 何これ……!?」
私たちは教室に入ると、エリがスマホでとあるネットの情報を見つけ、私もリコりんもそれを見てみることにしたの。するとそこには、名前がイニシャルになっていたので確信は出来なかったけど、おそらく戸田くんが奥村っていう女に告白したであろう情報がネットに投稿されていて、それを見た私はショックで愕然としていたの……。
「嘘でしょ……? ネットにこんな情報が投稿されていたなんて……」
「多分だけど、おそらくこれが原因で、戸田くんが好きな女の子に告白したのをみんな知ってしまったんだと思うんだよね……」
「えぇ、そうね……。それは絶対に間違いないと思う……」
そして私たちは、ネットにその情報が投稿されていたのが原因で、みんな戸田くんが好きな女の子に告白するのを知ってしまったことを把握したの。
「でも、誰が一体こんなことを……?」
「フンッ! どうせ、戸田くんが告白する現場を目撃した人とかでしょ?」
「うん……。多分そうだと思う……。おそらくその子がネットにこの出来事を投稿したんだよね……」
私たちは続けて、その情報をネットに投稿したのが、戸田くんが告白する現場を目撃した人だということもすぐに分かったの。
「そっか……。それなら説明が付くわね……。でも、その子はどうしてそんなことを……?」
「おそらくだけど、みんなと一緒に恋バナをしたかったんじゃない?」
「多分そうね……。全く迷惑な話よね……」
そして私たちは最後に、その子がそれをネットに投稿した原因として、みんなと一緒に恋バナしたかったからだと推測したの。
「なるほどね……。それなら納得かも……。ねぇ、レイちょん。ネットに投稿したこの子どうする?」
「別にどうもしないわよ……。正直そんなのどうでもいいしね……。それより私が特に気になるのは……」
「戸田くんが好きだった奥村っていう女子のことね……」
正直ネットに投稿した子なんてどうでも良かった私は、それよりも戸田くんが好きになった奥村っていう女がどうにも気になって仕方なかったの。
大体誰なのよ? その奥村って……。私そんな人知らないんだけど……。
「えぇ……。正直どんな子か気になってね……。戸田くんがこんな可愛い私よりも好きになったぐらいだからね……」
「まあ、そうね……。確かに気になるよね……」
「うん? 奥村ってもしかして……? あっ! もしかしたら私知ってるかも!」
「えっ!? それ本当!?」
私とエリは奥村って女がどんな子か気になっていると、リコりんがその奥村をもしかしたら知ってるかもしれないと言ってきたの。
「うん! ちょっとこっちに来て!」
「えっ? うっ、うん……。分かった……」
するとリコりんは、こっちに来てと私とエリに促してきたので、私とエリはそのままリコりんと一緒にそのまま教卓の方へと向かったの。
「ほら! この座席表見て!」
「うっ、うん……。どれどれ……? えっ、嘘……? これって……」
「そうなの! 実は私たちのクラスに、奥村っていう子がいるのを思い出したの!」
教卓に着くと、リコりんは教卓に貼ってあるクラスの座席表に向かって指を指したので、私もエリもそのクラスの座席表を見てみると、そこには奥村玲奈という名前があり、どうやら私たちと同じクラスだと分かってとても驚いたの。
「そうだったんだ……。それにしてもまさか、奥村は私たちと同じクラスだったなんてね……」
「うんうん、そうだよね。とてもびっくりしたよね!」
「ん……? でも待って。確かここの席に座っている人って……」
そして私は、奥村玲奈という名前が書かれている座席表を見ていると、そこに座っている人を思い出し、何だか嫌な予感がしていたの。
ガラガラ……。
「……」
「嘘……? この席に座っているのって、やっぱりあの女だったの……?」
するとしばらくして1人の女子が教室に入り、そのまま奥村玲奈と書かれている座席の所に座り、それを見ていた私はさっきの嫌な予感が的中し、再びショックで愕然としていたの……。
その女は、私が以前生理的に受け付けることが出来ず、内心とても気持ち悪がっていたあの女で、その女が奥村玲奈だと知った私はただただ絶望し、現実を受け入れられなかったの……。
「嘘でしょ……? あの女が戸田くんの好きな人だったなんて……」
「信じられない……。戸田くんってあんな奴がタイプなの……? マジで引くんだけど……」
そして続いて、奥村玲奈の姿を見ていたリコりんとエリも、そのいかにも陰湿そうな見た目姿にただただドン引きしていたの……。
「ちょっと待って……。私はあんな女に負けたっていうの……? この私が……? ハァッ? そんなのマジで許さないんだけど……!」
そして私は、あんないかにも陰湿そうな見た目の姿をしているクソ女に負けた屈辱に耐えられず、プライドもかなり傷付けられ徐々に怒りが込み上げてきたの。
「あんなクソ女にこの私が負けるなんて凄く意味不明だし、マジでありえないんですけど? そもそも戸田くんはどうしてあんなクソ女を好きになったっていうの?」
「そんなのきっと色目を使ったり、誘惑をしたに決まってるじゃない!」
「そうそう! エリの言う通り、絶対にそうだと思う!」
戸田くんはどうして、この私よりもあんなクソ女の方が好きだったのか私には理解出来ず、そのことに疑問を持っていると、リコりんとエリからあの女が戸田くんに色目を使ったり、誘惑をしたに違いないと言ってくれて、それを聞いた私は何だかとても納得していたの。
「えぇ、そうね……。戸田くんがあんなクソ女を好きになる理由なんて、それしか考えられないわね……」
見てなさい奥村玲奈……。私のプライドをかなり傷付けたこの屈辱、たっぷりと仕返ししてやるわね……。まあ、それまでせいぜい覚悟することね……。
そして最後に私は、自分のプライドをかなり傷付けたこの屈辱をたっぷりと仕返しすることにし、奥村に地獄を味わわせてやることを決めたの。
私を怒らせたらどうなるか、たっぷりと思い知らせてやらなきゃね……。




