ジェフリーさんに勝利するための作戦を考える
――数日後――
「うぅ〜……、もぅ! やっぱり凄く悔しすぎる〜!」
「エレナ……、ジェフリーさんに負けたことまだ根に持ってるんだね……。あはは……」
まあでもその気持ち凄く分かるけど……。
あれから数日後、エレナは私の家に遊びに来て一緒にレイゼルート学院に入学するため受験勉強をしていると、どうやらジェフリーさんに負けたことをまだ根に持ってたみたいで悔しさを露わにして感情を爆発し、それを見ていた私は呆れながら苦笑いしつつも、エレナの気持ちに共感していたの。
その件に関しては一応私にも言えることだからね……。私もエレナと同じでジェフリーさんに負けたのはやっぱり凄く悔しいしね……。
「うぅ〜だってだって、あと一歩のところで勝てそうだったんだよ!? それなのにまた負けてしまうなんて、そんなの悔しいに決まってるじゃない! イィ〜!」
「あはは……」
今日のエレナ、凄く荒れてるね……。
ジェフリーさんに負けてしまったことに未だ悔しさを持っていたエレナは手足をバタつかせて暴れだし、私はエレナのそんな姿を見て唖然としていたの。
でも確かにエレナの言う通りね……。私もあと一歩のところでまた負けてしまったことにすっごく悔しいし……。
「ジェフリーさんのことは凄く憧れていてとても尊敬しているし、剣の教え方もとても丁寧で優しく接してくれるからすっごく感謝してるしとっても大好きなんだけど、それとこれとは話が別で負けるのはやっぱり凄く悔しいの! アリアもそう思うよね!?」
「へっ……!? うっ……、うん……! 私もエレナと同じ気持ちだよ」
感情が昂ったままのエレナはジェフリーさんに対し憧れの言葉を口にするも、勝負で負けるのはやっぱり凄く悔しいと話し、続けてそのままの勢いで私にも問いかけ、私はその勢いに圧倒されながらもエレナと同じ気持ちであることを話したの。
「そうだよね! アリアもやっぱり凄く悔しいよね!」
「そっ……、そうだね……。あはは……」
エレナの圧が何だかとても凄いんだけど……。
エレナは私も同じ気持ちだったことを知ると、机をバンと叩いて目をキラキラと輝かせながら話を弾ませ、私はそんなエレナを見て終始苦笑いを浮かべていたの。
とはいえ、エレナの言ってることは凄く分かるんだよね♪ 憧れがあるからこそ、より一層勝ちたい気持ちが強いんだよね♪ 実際私もそうだし♪
「ハァ〜……、どうやったらジェフリーさんに勝てるんだろう……?」
「う~ん……、そうねぇ〜……。あれこれ作戦を考えてみてはどれも中々上手く行かなかったんだよね……」
それからしばらくして、気持ちを落ち着かせたエレナはどうすればジェフリーさんに勝てるのかポツリと呟き、それを聞いた私は作戦を何度も考えてはどれも中々上手く行かなかったことを嘆きながら振り返っていたの。
「そうだよねぇ〜……。一体どうすればいいんだろう……?」
「う〜ん……。あっ、そうだ☆! ねぇねぇ、だったらこの作戦はどうかな?」
「えっ、どんな作戦?」
「あのね――」
コソコソ……。
そして私はジェフリーさんに勝つための新たな作戦を思い付き、エレナに耳打ちをしてコソコソと話していたの。
「うんうん……、なるほどなるほど……。それとっても良いかも☆!」
「ニヒヒッ♪ でしょ♪」
作戦の内容を話すと、エレナからとても高評価だったの♪
多分この作戦ならきっと、ジェフリーさんに勝てる必勝法だと思ったんだよね♪
「じゃあ早速、その作戦の練習を始めなくちゃ☆!」
「うん、そうだね♪ でもその前に、まずは勉強を一通り終えてからね♪」
「あっ、そうだった♪ てへっ♪」
こうして私の考えた作戦は無事に採用となり、それから私とエレナは受験勉強を一通り終えた後、外に出て剣の練習に励んだの♪
今度こそ、ジェフリーさんに絶対勝ってみせるんだから☆!




