表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/155

ちょっとした考え事

「「う〜ん、終わった〜☆!」」


「今日はこれぐらいにしよっか♪」


「うん、そうしよう♪」


 それからしばらくレイゼルート学院の入学に向けて試験勉強をしていた私とエレナちゃんは、ある程度進めた辺りで今日はこれで終了することを決めたの。


 前世では1人で黙々と試験勉強をしていたから、転生してこうしてお友達のエレナちゃんと一緒に試験勉強をすることが出来て私すっごく楽しいよ♪ エレナちゃんと一緒にレイゼルート学院に入学出来たらいいな♪


「それじゃ、そろそろ寝よっか♪」


「うん、賛成♪」


 試験勉強を終えた私とエレナちゃんはそろそろ就寝することを決め、勉強道具などを直したりしてそのまま一緒にベッドに入ったの。



「ねぇねぇ、アリアちゃん。明日のお仕事のお手伝いとっても楽しみだね♪」


「うん、そうだね♪」


「お互い一緒に頑張ろうね♪」


「うん、一緒に頑張ろう♪」


「それじゃ、改めて約束♪」


「うん、約束♪」


 ベッドに入った私とエレナちゃんは明日パパとママのお仕事のお手伝いをお互い一緒に頑張ることを改めて約束し、互いの小指を繋いで共に誓ったの♪


「ねぇ、エレナちゃん。いつか本当にジェフリーさんに勝ってみたいよね♪」


「うん、そうだね♪ せめて1回ぐらいはジェフリーさんに勝ちたいよね♪」


「本当に勝てるかな……? 私たち……」


「う~ん……、それはどう……だろ……う……ね……」


「エレナちゃん?」


 スゥ~……、スゥ~……。


「ありゃりゃ、もう先に寝ちゃったか♪」


 それから私とエレナちゃんは会話を続けるも、エレナちゃんが途中で先にそのまま眠ってしまったの。


 そういえばこの前のお泊まり会の時もそうだったけど、エレナちゃんってすぐに寝る感じのタイプだよね♪ きっとそれぐらい楽しくて遊び疲れちゃったってことだよね♪ 何だかとっても嬉しいな♪ 私もエレナちゃんと同じ気持ちだけど、私の場合まだ今日が終わってほしくないから少しだけ起きたい気分なんだよね♪


 スゥ~……、スゥ~……。


「フフッ♪ エレナちゃんの寝顔とっても可愛い♪ せっかくだからちょっとだけほっぺたをプニッとしちゃお♪」


 プニッ♪


「ん……、んん~……」


「ニヒヒッ、エレナちゃんごめんね♪ ちょっとだけほっぺたをプニッとさせてもらったよ♪ それにしてもエレナちゃんのほっぺた、何だか凄く柔らかかった♪ 触ってみると心がポカポカとしてきて、とても癒やされた気持ちになったかも♪」


 私はせっかくなので既に寝ているエレナちゃんのほっぺたを触ってみると、そのあまりの柔らかさに不思議と心が癒やされていたの♪


 せっかくだしもう一回触ってみようかな♪ ふふっ、な〜んてね♪



「フゥ〜……。それにしても……、どうしてあの時左手から魔法陣が発動したんだろう……?」


 それからしばらくして、私はふいに自分の左手を見つめちょっとした考え事をしていたの。


 前世で死んだ私はその後神様であるミューナの励ましなどもあって、人生を楽しく過ごしたいという願いのもと異世界転生し、優しい家族たちに恵まれ、それからエレナちゃんとお友達にもなれたりして、毎日が本当に楽しい日々だった。


 そんなある日、私はエレナちゃんと一緒にいつものように森の中を冒険していると突然ゴブリンと出くわしてしまい、転生してからは初めて絶望的な状況に陥っていた……。あの時は死という言葉が一瞬でもよぎるぐらい本当に追い詰められていたんだよね……。


 それからゴブリンに追い詰められた私は絶望的な状況の中、左手から突然魔法陣が発動し、その魔法陣から放たれた不思議な力によってゴブリンを倒すことに成功し、こうして無事にエレナちゃんと一緒にこの絶望的な状況の危機を乗り越えることが出来たんだよね。


「まさか本当にこれって……。ううん、それは絶対にないよね♪ だって私はその力を望まなかったじゃない。だから絶対にありえないと思うんだけど……」


 そして私は左手から魔法陣が発動したその理由として()()を考えたんだけど、頑なにそれは絶対にないと否定していたの。


「あっ♪ きっとこれは光の精霊さんが私の思いに応えてくれて力を与えてくれたんだよね♪ 絶対そうに決まってる、うんうん♪ そうなれば、木で作られたあの大きな的を真っ二つに出来た説明も付くしね♪ これで間違いなしだね♪」


 それから私はあの時魔法陣が発動した時や木で作られたあの大きな的を真っ二つに出来た理由を光の精霊さんが力を与えてくれたと考え、絶対それに違いないと自分に言い聞かせていたの。


「さて、魔法陣が発動した理由も分かったし、明日のお仕事のお手伝いに備えて、そろそろ……寝な……く……ちゃ……ね……」


 スゥ~……、スゥ~……。


 魔法陣が発動した理由(?)も分かって安心したのか、私もエレナちゃんに続いてそのまま眠りに付き、こうして私の家でのお泊まり会の1日目を終えたの。


 明日はエレナちゃんと一緒にパパとママのお仕事のお手伝いを頑張らなくちゃね♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ