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エレナちゃんのケガの手当て、そして再び……

「それじゃ、引き続きゴブリンから早く逃げないと……って、エレナちゃんその傷!?」


「うん……。さっきコケた時にケガをしたみたい……」


 エレナちゃんを立たせた私は、エレナちゃんの膝部分がケガしていることに気付いたの。


 エレナちゃんの言う通り、さっきコケた時に多分その拍子で膝をケガしてしまったみたいだね……。


「エレナちゃん、ちょっと待ってて! すぐに何とかするから!」


「えっ……?」


 ビリッ! ビリッ! ビリリッ!


「ちょっとアリアちゃん!? 何やってるの!?」


 私はエレナちゃんのケガをすぐにでも何とかしようと、服の裾の一部を破いていたの。


「よし、出来た! エレナちゃん、そのままじっとしてて!」


「えっ……!? うっ……、うん……」


 シュルッ……。ギュッ、ギュッ! ピッ!


「これでよし! エレナちゃん、これならきっと傷が広がる心配はないと思うし、安心して大丈夫だと思うよ♪」


「アリアちゃん……。うん、ありがとう♪ そっか♪ アリアちゃんが服を破っていたのは包帯を作るためだったんだね♪」


「そう♪ エレナちゃんのケガを何とかするため、一応の応急処置をしておこうかなと思ってね♪」


 私は服の裾の一部を破り終えると、それをエレナちゃんがケガをしている膝部分に巻き、包帯代わりにしてケガの応急処置をしていたの。


 前世で読んでいた漫画とかを思い出し、一応見よう見まねでやってみたけど、案外中々いけるものね……。


「それじゃ気を取り直して、引き続きゴブリンから逃げるのを再開しよう♪」


「うん☆!」


 ダンッ……、ダンッ……。


「「えっ……?」」


 エレナちゃんのケガの応急処置も終わり、引き続きゴブリンから逃げようと思ったその矢先、近くから何だか不気味な足音が聞こえてきたの……。


 嘘でしょ……? もうこんなに早く……。


 ダンッ……、ダンッ……。


「ねぇ、アリアちゃん……。もしかしてこの足音って……」


「うん……。多分そうだと思う……」


 不気味な足音は段々とこちらに近付き、それを感じた私とエレナちゃんは何だか物凄く嫌な予感がしていたの……。


 ダンッ……、ダンッ……。


「「……」」


 ガサゴソ……。


「……」


「「……!」」


 その不気味な足音は徐々にこちらへと向かっていき、やがてそれは私とエレナちゃんの前に姿を現し、それに気付いた私とエレナちゃんは今目の前にいる敵を警戒していたの。


「……ニィ~ッ……」


 ジュルリ……。


「ヒッ……!」


「……っ!」


 やっぱり現れたわねゴブリン……。どうやらそう簡単に上手くは行かないみたいね……。


 私とエレナちゃんの前に姿を現した不気味な足音の正体は、案の定やっぱりゴブリンだったの……。


 それにしてもまさか……、もうこんなにも早くにやって来るなんてね……。流石魔物と言ったところね……。


 そして再び私とエレナちゃんの前に姿を現したゴブリンは、私とエレナちゃんを見て再び舌を舐め回し、それを見たエレナちゃんは私の後ろに隠れかなり怯え、私も更に警戒を強めていたの。


 やっぱり……、そう甘くはないわね……。

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