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玲奈にとって、辛い事実 1

「えっ……?」


 私が死んだ後、あれから学校とかがどうなったのか聞くと、ミューナは私がそのことを聞いたことに少しながら動揺をしていた。


 多分ミューナは、私の気持ちを考慮してそのことを話さないようにしていたんだろう……。だから、私がそのことを聞いたことにミューナは少なからず驚いたんだと思う……。


「どうして……、そのことを聞こうと思ったのですか……?」


 ミューナは少し動揺しながらも、どうしてそのことを聞くことにしたのか私に質問してきた。


 まあ、そう思うのも無理ないよね……。


「それは……、私が死んで自分のお葬式が行われて、ミューナ以外にも私が死んだことに悲しんでいる人がいることが分かったから、ここで私は現実逃避せずに前を向こうと思ったの……」


 ミューナから聞かれた私は、そのことを聞くことにした理由を話した。


 もしみんなの気持ちを知らなかったら……、多分私は現実と向き合おうとしていなかったと思う……。


「なるほど♪ そういうことだったんですね♪ 奥村さんのその気持ち、とても素晴らしいと思います♪ ですが……、そのことを聞く覚悟はありますか……?」


 私がそのことを聞きたい理由を知ったミューナはその理由に理解を示し、次にそのことを聞く覚悟があるのかどうか私に聞いた。


 ミューナがこういうことを言ってくるってことは……、やっぱり、決して良いことではないということね……。でも、私の気持ちは既に決まっていた。


「うん。大丈夫だよミューナ。私はもうとっくに覚悟が出来ていて、私が死んだ後の現実としっかり向き合うことを決めたから」


 私はミューナにもうとっくにその覚悟は出来ていて、私が死んだ後の現実としっかり向き合うことを決めていることを伝えた。


「分かりました。どうやら本当に覚悟も出来ているみたいですし、奥村さんが死んだ後、あれから学校とかがどうなったのか明かすことにしますね」


「うん。ありがとう、ミューナ」


 私が覚悟を見せるとミューナはそれを分かってくれて、あれから学校とかがどうなったのかを明かすことにしてくれたことについて私はミューナに感謝をした。


「それにしても、奥村さんがその後の学校とかがどうなったのかを聞こうとしたことに、私はとてもびっくりしました」


「あはは……、ごめんね……。やっぱそうだよね……。でも、みんなの気持ちが分かって、私も前を向いていかないといけないと思ったの……」


「それでいいと思いますよ♪ 私は奥村さんが覚悟を決め、その後の現実としっかり向き合うことを決めてくれたことにとても嬉しく感じます♪ ただし、今からお話することは奥村さんにとって、決して良い話ではありません。私自身、その後の学校とかでの出来事はとても腹立たしく感じますし、奥村さんもとても辛く感じると思い、私はこの話をしないようにしていました」


「そうだったんだ……」


 ミューナは、その後の学校とかでの出来事は私にとって決して良い話ではないことを私に話してくれた。そして、それはミューナにとってもとても腹立たしく感じるものらしく、私がこれを聞くと辛く感じると思い、この話をしないようにしていたことも話してくれた。


 やっぱり……、ミューナは私の気持ちを考慮してそのことを話さないようにしてくれたんだね……。恐らく、それがミューナなりの優しさなんだろう……。でも、ミューナのその優しさ、私の心にとても沁みているよ♪


「でも、大丈夫だよ♪ 例えどんな出来事であっても、私はそれを聞く覚悟は出来ているから♪ というより、大体の予想は付いているし」


「どうやら、そうみたいですね♪ それでは、奥村さんが死んだ後、あれから学校とかがどうなったのか話し始めますね」


 そしてミューナは私が死んだ後、あれから学校とかがどうなったのか明かし始めることにし、私は聞く態勢に入っていた。


 遂に……、そのことを聞くときが来たんだね……。


「まずはこちらをご覧下さい」


 ミューナはそう言うと複数ある画像の中から1つ選び、それを私に見せていた。


「嘘……? これって……」


「はい。こちらはとある3人の女子高生を映し出したものですが、奥村さんはこの3人のことを覚えていますか?」


「うん……。覚えているよ……。忘れもしない……。コイツらは私をいじめていた新野麗美と安藤莉子と西村絵理奈の3人じゃない……」


 そう。ミューナが私に見せた画像はとある3人の女子高生を映し出したもので、その3人は私をいじめていた新野麗美と安藤莉子と西村絵理奈だった。


「はい。その通りです。この画像に映っている3人の女子高生は、奥村さんをいじめ、自殺に追いやった新野麗美と安藤莉子と西村絵理奈の3人です」


「やっぱりそうだよね……。でもまさか……、コイツらも私のお葬式に参列していたなんてね……」


 そう。ミューナが私に見せた画像は新野たちが私のお葬式に参列していたもので、私はそれを見て少し驚いていた。


 でも何か……、裏がありそうな気がするんだよね……。まあ、大体の予想は付くけど……。


「はい……。こちらは新野さんたちが奥村さんのお葬式に参列していた画像で、正直、私もびっくりしました……。そして、問題はここからになります……」


 ミューナはそう言うと、新野たちが映っている画像を映像に切り替え、その映像を私に見せ始めていた。


「これは、取材が来たときに新野さんたちが発言されていたものです」



『『『うっ……、うっ……、ぐす……』』』


『玲奈は私たちにとってかけがえのない親友で……、いつも一緒に仲良く遊んでいて……、毎日がとても楽しく幸せだったのに……、自殺するぐらい苦しんでいたなんて……。私たち、全く知らなかった……』


『何で……、何で自殺なんかしちゃったの……? 私、よく分からないよ~……。玲奈が自殺したなんて……、私、今でも信じられない……。私たち、いつも仲良く一緒に遊んでたじゃない……』


『玲奈が自殺するぐらいこんなに苦しんでいたなんて、全然知らなかった……。あんなに明るく天真爛漫だった玲奈がどうして自殺なんて……』



「はっ……?」


 コイツら、何嘘付いてるの……?


 ミューナが私に見せた映像は、私のお葬式で新野たちが私について取材に答えていたもので、それを見た私は、新野たちが発言していることがすぐに嘘だと分かり、怒りが込み上げてきたの。


 何でコイツらはあんなに堂々と嘘を付いてるの……?


「アイツら、何平気であんな嘘を付いてるの……?」


「はい、その通りです。新野さんたちが発言していることは全て嘘であり、恐らく自分たちを悲劇のヒロインとして、メディアやテレビの視聴者に伝えていたのでしょう。現に、こちらの証拠があります」


 ミューナはそう言うと、別の映像に切り替えた。


「こちらは奥村さんのお葬式が行われた後、新野さんたちがファーストフード店に行ったときの映像です」



『『『カンパ~イ♪』』』


『レイちょん、上手く行ったね♪』


『えぇ、そうね♪ これで私たちのことを悲劇のヒロインとして見てくれるわね♪』


『だね♪ あの女が死んでくれたおかげで、私たちの好感度も更に爆上がりだね♪』


『うんうん♪ 奥村には感謝しないとね♪ 死んでくれてありがとうってね♪』


『アハハ♪ 何それチョ~ウケるんだけど~♪ でも、あんなのが生きてても何の価値もないんだけどね♪ 死んだ方が良いって感じ?』


『『アハハ♪ 何それ~♪』』


『当然じゃない♪ あんな女が生きてるだけで、私たちにとってはただの苦痛だったし、むしろ死んでくれてラッキーって感じだね♪ おかげで彼氏も出来たしね♪ ただ1つ残念なのは、もうあの女をいじめることが出来ないのは少し寂しいことかな♪ な~んてね♪』


『『確かに♪』』


『『『アハハハハハ♪』』』



「なっ……、何これ……?」


 ミューナが次に見せてくれた映像は、私のお葬式が行われた後新野たちがファーストフード店に行ったときの映像で、それを見た私は新野たちの発言にドン引きし、怒りが更に込み上げてきたの。


 予想していたとはいえ、やっぱりとても腹立つものだね……。


「覚悟していたとはいえ……、とても辛い思いをするし、あまり良い気分じゃないわね……」


「はい……。私も改めて見ましたけど、やっぱりとても辛いですし、怒りが込み上げてきます……!」


「うん……。だよね……。それにしても、やっぱりアイツらは最低な連中だね……。今でも思い出すだけで腹が立つし、絶対に許せない……!」


「はい……。私もそう思います……! そして、辛い現実はこれだけではありません」


 そしてミューナは再び別の映像に切り替え、その映像を流し始めていた。


 まあこれも大体の予想は付くけど、あまり気分の良いものじゃないわね……。


「これは学校の映像だね」


「はい。こちらは、奥村さんが通われていた高校で、奥村さんの自殺について記者会見された映像です」


 次にミューナが見せてくれた映像は私が通っていた高校で、私の自殺について記者会見しているものだった。


「ご覧のように、学校側は事態が大きくなるのを恐れ、奥村さんの自殺を隠蔽し、事故として処理されました……」


「うん……。だろうね……」


 予想通りだった……。学校側は事態が大きくなるのを恐れ、私の自殺を隠蔽し、事故として処理されたみたいで、私は怒りを通り越して呆れていた。


 やっぱり学校側は、私の自殺を隠蔽してきたね……。まあ、予想通りだったから別に気にしてないし、どうでもいいんだけどね……。


「まあ、予想はしていたから別に気にしてないんだけど、やっぱりとても辛いね……」


「はい……。私はこれらの事実に、とても怒りを覚えています……!」


 ミューナは新野たちが行ったことや学校側の対応に対して、拳を強く握り締めながら怒りを露わにしていた。


 それぐらい、ミューナが私のことを想ってくれているんだね……。改めて、私が死んでも誰も心配していないって言ったことに申し訳なく感じるね……。


「ただし、何も全てが腹立たしいことではありません。ここからは悲しくて切ない事実の話になります……」


「えっ……?」


 ミューナは次に悲しくて切ない事実の話をすることにし、それを聞いた私は少し戸惑っていた。

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