お友達と一緒に初めての冒険
「それじゃ、きょうはもりにいってぼうけんするぞ~☆!」
「「「オ~☆!」」」
エレナちゃんとお友達になってからあれから1年が経過し、現在私は6才になっていたの。
それにしても……、幼い喋り方や仕草を演技するのもかなり慣れてきて、疲れや恥ずかしさもあまり感じなくなってきたんだよね……。ハァ~……、慣れって怖いわね……。
あれから、私とエレナちゃんはお互いの家にも行ったりして、よく一緒に遊んでいて、今日は私とエレナちゃんと執事のアレンさんとエレナちゃんのメイドさんと一緒に森に行って冒険をすることになったの♪
家の中の冒険はあったけど、外での冒険は初めてだから、ちょっと楽しみなんだよね♪
そして、私はエレナちゃんと何回か一緒に遊んでいくうちに、エレナちゃんの家がとても大金持ちだということが分かり、とてもびっくりしたの!
エレナちゃんって、実はとても凄いお嬢様だったんだね……。
エレナちゃんの家はまるでお城みたいな家で、執事やメイドもたくさんいて、あの時、エレナちゃんが私の家に来るときに使った馬車はどうやら自前の馬車だったみたいなの。
あの時、エレナちゃんが乗ってた馬車が自前の馬車だって知ったときはとても驚いたんだよね……。
「ねぇねぇ、アリアちゃん。もりのぼうけんとってもたのしみだね♪」
「うん♪ そうだね♪ わたしもとってもたのしみ♪」
そして森に入ると、私とエレナちゃんはお互い森の冒険が楽しみだということを話していたの♪
「そういえば、今回もエレナちゃんとアリアちゃんは、お互い色違いの髪飾りのブローチを付けているんだね♪ 2人共とっても似合っていて可愛いよ♪」
エレナちゃんのメイドさんは、私とエレナちゃんが今回も色違いの髪飾りのブローチをそれぞれ付けていることに気付き、それを見て、とっても似合っていて可愛いって言ってくれたの♪
この人の名前はエマ・フランシェル。私がエレナちゃんと初めて会ったときからエレナちゃんといつも一緒にいるメイドさんなの。
エマさんはアストリーネ家に仕えている他の執事やメイドと違い、エレナちゃんの専属メイドであり、エレナちゃんの身の回りの全てを担当しているの♪
いつもエレナちゃんと一緒にいるメイドのエマさんも、エレナちゃんの身の回りを全て任されているぐらい、実はとっても凄い人なんだよね……。まあ、それを言うなら、私の家のメイドと執事もとっても凄いんだけどね……。
「エヘヘ~♪ エマさん、ありがとう♪ エマさんがそういってくれて、わたしはとってもうれしいよ♪」
「うんうん♪ そうだね♪ エマさんがそういってくれて、わたしもとってもうれしい♪」
エマさんがそう言ってくれたことに、私とエレナちゃんはとっても嬉しかったの♪
そう。私とエレナちゃんはあれから、お互い色違いの髪飾りのブローチをそれぞれ毎日のように付けていて、いつも大切にしているの♪
あの時買った色違いの髪飾りのブローチは、私とエレナちゃんにとって、とっても大事な宝物なの♪
「アリアちゃんにとても素敵なお友達が出来て、僕はとても嬉しい限りです」
「うん♪ アレンさん、ありがとう♪」
アレンさんは、私にエレナちゃんという素敵なお友達が出来たことにどこかとても嬉しそうだったの♪
そういえば……、ミューナは今も元気に過ごしているのかな……?
するとここで私はふと、ミューナが今も元気に過ごしているのか気になったの。
ミューナにはとてもたくさんお世話になったからね♪
神様であるミューナは、私のことをとても心配してくれていて、私が人生を楽しく過ごせるように異世界転生してくれた恩人でもあるの。
ミューナのおかけで、私はとても救われたんだよね♪
ミューナとはもし同じ世界に出会っていたら、きっとお友達になれたかもしれないとても大切な存在で、それぐらい一緒に過ごした時間がとても楽しかったんだよね♪
ミューナは今何しているんだろう……? ううん。ミューナはきっと今も、死者をどこかに送っているのかもしれないね♪
「ふふん♪」
「ん? どうしたの? アリアちゃん」
「あっ、ううん! なんでもないよ♪」
私はミューナのことを考え、そのことで笑顔になっていると、エレナちゃんにどうしたのかと聞かれ、私は何でもないとエレナちゃんにごまかしたの。
うぅ~……、考えていたことが顔に出ちゃって、ちょっと恥ずかしいかも……。まあ、このことを言っても、理解されないと思うしね……。
「あっ☆! あれなんだろう?」
ん……? あれって……?
私たちはしばらく森の中を歩いていると、エレナちゃんが何かいることに気付いたの。
でもあれって……、確かそうだよね……?
「これはスライムですね」
「スライム?」
やっぱり、そうだよね……。
エレナちゃんが気付いた何かはアレンさん曰く、どうやらスライムみたいで、私が思っていたのと同じ答えだったの。
まあ、何というか予想通りだったね……。それにしても、前世でゲームやラノベやアニメとかでスライムを見たことがあったけど、まさかこうして実際にスライムを見ることになるなんてね……。改めてここは異世界なんだということをつくづく感じるわね……。
「うん♪ そうだよ♪ スライムっていうのはね、見ての通り、ゼリー状みたいな姿をしている魔物なの♪ スライムはダンジョンとかで序盤のモンスターとして出て来たりして、あまり強くはない魔物なの。スライムの特徴は触ってみると、ぷにぷにしていて、見ててとっても可愛らしい魔物だよ♪」
「へぇ~☆! そうなんだ♪」
続けてエマさんがスライムのことについて詳しく説明し、エレナちゃんはスライムのことが分かり、とても嬉しそうだったの♪
エマさんの説明を聞くと、私が前世で知ったスライムの知識とほとんど同じだったね♪
「ねぇねぇ、エマさん。このスライム、ちょっとさわってみてもいいかな?」
「うん♪ いいよ♪ ただし、スライムは一応魔物だから、あまり触り過ぎないように気を付けてね♪」
「は~い☆!」
するとエレナちゃんは、発見したスライムを触ってもいいかエマさんに聞き、エマさんはそれをOKしてくれたの♪
エレナちゃんもエマさんの説明を聞いて、スライムが本当にぷにぷにするかどうか確かめたくなったんだよね♪
「よ~し☆! それじゃ、さっそく……」
しかし……、スライムって触ると本当にぷにぷにするんだろうか……?
「えいっ♪」
ぷにっ♪
「すごいっ☆! ほんとうにぷにぷにしてる♪」
嘘……!? スライムって本当にぷにぷにするの!?
そして早速、エレナちゃんはスライムを触り始めたの。するとどうやら、スライムを触ると本当にぷにぷにしているみたいで、エレナちゃんはとっても喜んでいたの♪ そして、それを見た私は内心とても驚いていたの。
まさか……、スライムが本当にぷにぷにしているなんてね……。私もちょっと触ってみようかな?
「ねぇねぇ、アリアちゃんもいっしょにさわろう♪」
「えっ……?」
本当にいいの……? 私も触ってもいいのかな……?
「大丈夫ですよ、アリアちゃん。アリアちゃんもぜひ、スライムを触ってみてください」
「ほんとうにわたしもさわっていいの……?」
「はい。大丈夫ですよ」
「うん♪ わかった♪ アレンさん、ありがとう♪」
エレナちゃんから一緒にスライムを触ろうと言われ、私も触ってもいいのかどうか悩んでいると、アレンさんがOKしてくれて、私もスライムを触ることになったの♪
「それじゃ、わたしもさわってみよっと♪」
そ~っと……、ぷにっ♪
「ほんとうだ♪ すごくぷにぷにしてる♪」
「でしょ? さわってみると、ほんとうにぷにぷにしているの♪」
「うん♪ そうだね♪」
スライムって、触ると本当にぷにぷにしているんだね♪
私は慎重にスライムを触ってみると、本当にぷにぷにしていることが分かり、とっても癒されていたの♪
スライムを触ってみて分かったんだけど、何だか不思議なくらいに気持ちがとっても落ち着くんだよね♪
「ふふっ♪ このスライム、とってもかわいい♪」
「うん♪ とってもかわいいね♪」
エマさんの言う通り、スライムは見ててとっても可愛らしい魔物だね♪
ビュッ!
「あっ……、にげちゃった……」
「うん……。にげちゃったね……」
私とエレナちゃんはしばらくスライムを触っていると、スライムはなぜか顔が赤くなってしまい、突然どこかへ逃げてしまったの。
「きっと、スライムは照れてしまって、そのせいで逃げてしまったんだね♪」
「えっ、そうなの?」
するとエマさんは、スライムが逃げてしまった理由を照れてしまったからだと推測したの。
スライムって、照れることがあるんだね……。
「そうですね。このスライムはどうやら、とても心優しい性格をしていて、恥ずかしがり屋さんだと思われますね……」
「うん♪ きっとそうだと思うよ♪」
「へぇ~、そうなんだ♪」
いや、本当にそうなの……? まあでも、スライムにももしかしたら、それぞれの性格や個性というのがあるのかもしれないね♪
アレンさん曰く、私たちが出会ったこのスライムはどうやら、照れ屋さんで恥ずかしがり屋なところがあって、とても心優しい性格をしているみたいだったの。
またいつか、あのスライムに出会えたらいいな♪
「それじゃ、スライムに出会えたことだし、引き続き森の冒険をしましょ♪」
「「は~い☆!」」
こうしてスライムに出会えた私たちは、引き続き森の中を冒険したの。
それからは、ウサギに似たとっても可愛らしい動物などのたくさんの動物と出会えたり、珍しい食べ物も発見したりして、とっても楽しんだの♪
異世界でしか見れない動物と出会えて、何だかとっても嬉しかったの♪
「う~ん☆! もりのぼうけん、とってもたのしかった~♪」
「うん♪ とってもたのしかったね♪」
「私もとっても楽しかったよ♪ またいつか、冒険出来るといいね♪」
「僕もとても楽しかったですよ。こんな素敵な1日を送れて、僕はとても幸せです。またいつか、どこかで冒険出来るといいですね」
「「は~い☆!」」
森の冒険を終えた私たちはその帰り道、それぞれ思い思いにとっても楽しかったことを一緒に話し合っていたの♪
私にとっても、すごく素敵な1日だったよ♪




