リラの成長
「「「「……」」」」
へぇ〜……、そうだったんだ……。ふむふむ……。
「フフッ♪ みんなとっても楽しく読んでいるわね♪」
「「「「あっ、レルミアさん♪」」」」
「ヤッホ〜♪ どうも〜♪」
本を選び終えみんなで読書タイムを楽しんでいると、レルミアさんが私たちに話しかけてくれたの♪
「みんなが楽しく読んでくれてとっても嬉しいよ♪ 司書冥利に尽きます♪」
「エヘヘ〜♪ それほどでも♪ だってここにある本どれもすっごく面白くて、つい夢中になっちゃうの♪ 私たちみんな、この図書室がとっても大好きです♪ それとレルミアさんもすっごく大好きです♪ ニヒッ♪」
「「「うんうん♪」」」
「本当!? そう言ってくれてとっても嬉しいな♪ 私もみんなのこととっても大好きだよ♪ ニヒッ♪」
それから私たちとレルミアさんは他愛ない会話をしてとても盛り上がったの♪
レルミアさんとお話するのすっごく楽しい♪ ふふっ♪
「そういえばクラスの方はどう? とっても楽しく過ごせてる?」
「「「「……!」」」」
ビクッ……!
やっぱりそのことを聞いてくるよね……。
そりゃ顔馴染みになってくると、普段や新しい環境下ではどんな風に生活しているのか気になって仕方ないと思うし、まあ言ってみれば親心や親愛みたいなものかも。
「えっ……、え〜っと〜……、一応とっても楽しく過ごせています♪ ただ……」
「ただ?」
うぅ〜……、あの時のこと言ってもいいのかな……? もし言ってしまったらリラをまた悲しい気持ちにさせてしまうかもしれないから絶対に言わない方が良いよね……!
「あっ、いえ、何でもないで――」
チョンチョン……。
「す……。ん……?」
「くぅ〜ん……」
リッ……、リラ……?
「ねぇ、アリア。あの時のことレルミアさんに言っても大丈夫だよ。リラは大丈夫だから♪ ニヒッ♪」
「えっ、そうなの?」
「うん。辛いことに目を背けずそのことにキチンと向き合いたいと思ったから。もちろん覚悟も出来てるよ♪ それにレルミアさんにもあの時のこと知ってほしいと思うの。もしかしたらきっとカインたちのこと何か知ってるかもしれないし……。だからお願い!」
「リラ……。うん、分かった♪ それじゃ、レルミアさんにあの時のこと話すね♪」
「うん、ありがとう♪」
レルミアさんに話そうかどうか迷った挙げ句、話さないことを決めて一度思いを踏みとどまった私だけど、リラに背中を押され気持ちを一転して話すことを決めたの。
「リラ、凄く成長したね♪」
「うんうん♪ とっても立派だったよ♪」
「エヘヘ〜、ありがとう♪」
ルーシーとエレナの言う通り、リラは確かに成長して凄く立派になったと思う♪ 私とさっき話した時のリラの目はとっても凛々しくて凄く格好良かったしね♪ それに耳と尻尾も何だか逞しく見えたかも♪
「レルミアさん……」
「今の会話を聞いた感じだと、少なくともクラスで何かあったみたいね」
「はい。実は――」
そして私はカインたちがクラスで起こした騒動と委員長決めでの出来事をレルミアさんに話したの。




