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クラスの委員長決め 〜もう1人の候補者〜

「他にやりたい人はいるかな?」


「どっ……、どうする……?」

「私は遠慮しとこうかな……」

「俺もやめとこうかなと思う……」


 とはいえ……、誰もクラスの委員長をやりたがろうとはしないんだよね……。まあ私もその1人なんだけど……。カインが名乗り上げた影響で、みんな萎縮してどこか自信を無くしてしまってるわね……。そしてそれでも臆することなく、クラスの委員長に名乗り上げるとしたら多分――。


 バッ……!


「僕もクラスの委員長に立候補するぜ」


「「「おぉ〜☆!」」」


「「「キャ〜☆!」」」


 やっぱりセムレンしかいないよね♪


 どんよりとした雰囲気の中、流れを変えるかの如くセムレンが手を挙げてクラスの委員長に立候補したの♪


 セムレンが名乗り上げたことによって、クラスの雰囲気も少なからず明るくなり、これで一縷の望みが出て来たわね♪ あの時もそうだけど、セムレンが止めに入ったおかげで私たちに希望の光が灯されたんだよね♪ 改めてセムレンはやっぱり救世主です♪


「おっ♪ セムレンくんも立候補してくれるの!? 先生とっても嬉しいな♪」


 ティナ先生からしたら、クラスの委員長に立候補するのが2人もいてとっても嬉しい気持ちだよね♪ あくまで先生視点での推測だけど♪ テヘッ♪


「チッ……! またコイツかよ……」


「アイツ本当何なんスかね? どこまでカイン様の邪魔をすれば気が済むんでしょうか?」


「全く同感ですね……。カイン様の邪魔をするなど万死に値します……!」


 そしてセムレンもクラスの委員長に立候補したことによって、カインたちは明らかに不満な態度を示しているわね……。本当何様のつもりなんだろう……? いちいちムカつくわね……。その一方で私たちの気持ちはと言うと――。


「やったやった♪ セムレンがクラスの委員長に立候補してくれた♪」

「ヤバイ☆! とっても嬉しすぎるんだけど☆!」

「セムレンがクラスの委員長になれば絶対安全だよね♪ 良かった♪」


「わ~い☆! セムレンがクラスの委員長に立候補してくれて、リラとっても嬉しい♪」


「セムレンならクラスの委員長を任せても全然大丈夫だよね♪」


「うんうん♪ それにいざというとき頼りにもなるしね♪」


「そうそう♪ セムレンがクラスの委員長になったら特に何も心配はいらないよね♪」


 セムレンがクラスの委員長に立候補してくれたことに、嬉しすぎて喜びを爆発させていたの♪


 あの一件の影響で、みんなセムレンの味方になって全幅の信頼を置いているんだよね♪


「ヨッシャ〜! セムレンがクラスの委員長に立候補してくれたぜ! こんなの嬉しいに決まってる!」

「うん。僕もとっても嬉しいな」

「だな! それに何たって俺たち男子は最初からセムレンの味方だからな! なので全力でセムレンを応援するぜ!」


 って、アンタたち男子は最初セムレンのことを目の敵にして物凄く嫌ってたでしょ!? 見事なまでの掌返しっぷりね! 全くもう……。まあ私もあまり人のことは言えないんだけどね……。あはは……。


「もぅ〜……、さっきも言ったけどみんなちゃんと私語を慎むように! それにさっきより声が大きくなってるから注意してね♪ メッですよ♪」


「「「はっ……、は~い……」」」


 そしてついうっかりまたしても私語を喋ってしまったことで、私たちはティナ先生から再び注意を受けてしまったの。


 またティナ先生に怒られちゃったね……。あはは……。うぅ〜……、完全に大失態です……。あとちょっと気になったんだけど、ティナ先生の怒り方何だかとっても可愛かったよね♪ きっと生徒思いの優しい先生なんだろうな♪ うんうん、絶対そうだと思う☆!

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