クラスの委員長決め 〜最初の候補者〜
第7章の始まりです☆!
「みんな、おはよう〜♪ それじゃ、ホームルームを始めるわね♪」
「「「は~い☆!」」」
「チッ……! めんどくさ……」
入学式が行われてから3日後、今日のホームルームが始まったの。
その間にオリエンテーションやちょっとした身体測定と魔力測定とかが行われていたんだよね。
「今日のホームルームはクラスの委員長を決めていきたいと思います♪」
「「「おぉ〜☆!」」」
へぇ〜、クラスの委員長決めね。異世界でもそういった要素はあるんだね♪
今回行われるホームルームの内容がクラスの委員長決めだと知り、私は異世界でもこの制度があることに感心したのと同時にちょっぴりびっくりもしていたの。
そういえば前世では一度も学級委員になったことはないんだよね……。まあそもそも立候補する勇気すらも無かったわけで……。あはは……。
「それじゃ、クラスの委員長をやりたい人は手を挙げてね〜♪ ちなみにクラスの委員長になれるのは1人だけだよ♪」
ふ〜ん、そうなんだ。クラスの委員長になれるのは1人だけなんだね。前世では男女1人ずつの計2人だったけど、学校によっては1人だけの可能性があるかもしれないわね♪ ここは現代と異世界で共通しているみたいね♪
「やりたい人いるかな?」
とはいえ、今の私にはまだちょっと荷が重いかも……。変わるために一歩を踏み出さないといけないとは分かっていても、怖さもあって中々積極的に動けないわね……。それに自信も全然無いし……。あはは……。
サッ……。
「フン……。もちろんこの俺様がクラスの委員長になってやるぜ」
「ヨッ! 流石カイン様!」
「まあ当然ですね。何せクラスの委員長に相応しいのはカイン様しかおられませんからね」
「「「っ……!?」」」
まあやっぱりカインはクラスの委員長に名乗りを上げるよね……。そりゃあんなに恐怖でみんなを支配しようとしていたぐらいなんだもん……。あと悪い意味で我がとても強くて、自分を特別だと思い込み偉そうな態度を取っている最低なクズ野郎って感じだし……。本当あの女とつくづく似ていて吐き気がするわね……。
とりあえず言えることは、もしカインがクラスの委員長にでもなったりしたら、恐らく学級崩壊してしまうのは間違いないわね……。
「そうなんだ♪ カインくん、とっても頼もしいわね♪ 志が高いことは凄く立派なことだよ♪ うんうん♪」
ティナ先生がカインのことを素直に褒めているわね……。でも当然といえば当然かな……。だってティナ先生はあの一連の騒動を見ていないしね……。それに今のカインの姿だけを見れば、率先して自らクラスの代表になろうと意気込むとても素敵な生徒としか思えられないしね……。
ヒソヒソ……。
「カインがクラスの委員長になるの……、私凄く嫌なんだけど……」
「うん……。リラもすっごく嫌……!」
「私もあんな奴がクラスの委員長になるなんてまっぴらごめんだね……。アリアもそう思うでしょ?」
「うっ……、うん……。まあね……。あはは……」
そしてカインがクラスの委員長に立候補したことによって、みんなは不満を募らせて小声でそれぞれ文句を言っていたの。
まあ実際、私も同じ気持ちなんだけどね……。
「コ〜ラ♪ みんな、私語を慎むように♪」
「「「はっ……、は~い……」」」
小声で喋っていた私たちはその後、ティナ先生から注意を受けたの。
ティナ先生に怒られちゃったね……。あはは……。うぅ〜……、とにかく反省です……。




