もふもふタイム♪
「やぁ」
キラッ☆!
「「「キャ〜☆!」」」
「もぅ〜、とってもカッコ良すぎるんだけど♪」
「見てるだけでとっても幸せ♡」
「早速友達になっちゃおうかな♪」
「あ〜、ずるい! 私も私も〜!」
「何だアイツ!? ちょっと顔が良いからって女子たちからチヤホヤされやがって!」
「許さんマジで……!」
「くそ〜、羨ましすぎる〜……!」
「あれ? セムレンのことを良く思ってない人もいる」
「こうして見てみると、セムレンって女子たちからは凄く人気みたいだけど、男子たちからは全く人気じゃないみたいね」
「そうね。特に男子たちからは嫉妬の眼差しが目に見えるわね」
「あはは……。これに関しては流石に仕方ないと思う……。うん……」
引き続きセムレンの様子を見ていると、女子たちからは相変わらずの人気ぶりだけど、男子たちからは疎ましく思われていたの。
まあよくある展開ってやつね……。前世の私がよく読んでいたラノベや漫画の学園モノでもこうした展開がよくあったしね……。それと異世界モノでもわりとこういう展開がかなり多かったわね……。
とはいえ、まさかこうして実際にそんな出来事を目の当たりにすることになるなんて思ってもみなかったわね……。
「ん? あっ☆! ねぇねぇ見て見て♪ あっちにとっても可愛い獣人の女の子がいるんだけど♪」
「本当だ♪ せっかくだからあっちに行ってみよう♪」
「うん、賛成♪」
「私もあっちに行こう♪」
「えっ、ウソ!? 今度はリラなの!?」
するとクラスの女子たちはリラの存在に気付くと、そのままリラの所へ集まろうとしていたの。
「リラとっても人気者だね♪」
「そっ……、そうかなぁ〜……?」
「うんうん、絶対そうだと思う♪」
「リラの可愛さは何たって世界一だからね♪」
「そっ……、そっか……♪ エヘヘ〜……、そう言われると何だかとっても嬉しいかも……♪」
クラスの女子たちから注目を浴びたことにリラは少し戸惑うも、私たちがそのことについて褒めているのを見て、照れながらも少し嬉しそうだったの♪
「獣人ちゃん、こんにちは♪」
「こんにちは☆!」
「名前は何て言うの?」
「リラだよ♪ よろしくね♪」
「「「キャ〜、とっても可愛い〜☆!」」」
そしてクラスの女子たちがリラの所に集まると、リラのとっても可愛い自己紹介に黄色い歓声を浴びていたの♪
今のリラ、何だかとってもみんなのアイドルって感じだね♪
「ねぇねぇ、リラちゃん♪ もし良かったら頭に生えているその耳触ってもいいかな? それと後ろの尻尾も♪」
「うんうん、私も触りたい☆!」
「私も私も〜♪」
「その……、ダメ……かな……?」
「うん、いいよ♪ 触って触って♪ とっても気持ち良いと思うよ♪」
「「「わ~い、やった〜♪」」」
続けてクラスの女子たちがリラの耳や尻尾を触ってもいいかお願いすると、リラは触ることを快くオッケーしてくれて、クラスの女子たちは笑顔でハイタッチしていたの♪
クラスの女の子たちの気持ちすっごく分かるよ♪ うんうん♪ やっぱり一度はリラの耳と尻尾をもふもふしてみたいよね♪
もふもふ……、ピクッ☆! キュルンッ♪
「フミャ〜♪」
「キャ〜☆! 耳と尻尾の動き、とっても可愛いすぎる〜♪」
「リラちゃんの尻尾、もふもふしててとっても気持ち良い〜♪ ハァ〜、何だか凄く癒やされる♪」
「もう一生リラちゃんをもふもふしていたいかも♪」
「エヘヘ〜♪ くすぐったいけど、みんなに触られてとっても幸せ〜♪」
「良かったね、リラ♪ みんなからも触ってもらえて♪」
「うん☆!」
リラ何だかとっても幸せそう♪ 見てるこっちも凄く幸せかも♪
そしてクラスの女子たちがリラの耳と尻尾を触ると、そのあまりのもふもふぶりにとても癒やされ、リラもみんなに触られてとても幸せそうな気持ちだったの♪
これでリラもすっかりみんなからの人気者だね♪
「フミャ〜♪」
「ふふっ♪ とっても可愛い♪」
それにしてもこうして振り返ってみると、転生してからの学園生活は今のところ凄く順調でとっても楽しいわね♪ といってもまだ始まったばかりだけど……。これからも毎日ずっと楽しく過ごせたらいいな♪
現在頭の中がお花畑になっていた私は、きっとこれからも何事も起きることもなく、このまま楽しい学園生活を送れるんだろうなと能天気に思っていたの。
そう……、この時までは……。
「エヘヘ〜♪」
「おい……!」
「「「ん?」」」
「どけよ、クソ女共が」
「「「っ……!」」」
何……、この男……?
だけどそれはこの男が現れたことによって、その思いは木っ端微塵に崩れ去ってしまったの……。




